*「あ」からはじまる用語

相対取引 あいたいとりひき
あいたい取引と読みます。当事者間で行う取引のこと。FXでは株式のように物理的な取引所がありません。そこでFX業者とその顧客が当事者となって1対1の関係の中で取引条件を決定します。ですから証券会社が違えば同時点で売買を行っても成立値段が違うのです。

青天井 あおてんじょう
相場が天井知らずに高値を更新し続け、長期間上昇しそうな状況をいいます。
ただし時として急落することがあるので注意を怠ってはいけません。

アカウント
FXの取引をする際に私たちは証券会社のコンピューターにアクセス(ログイン)し、その時に入力する証券会社から発行されたID(接続の権利)のことをアカウントといいます。またパスワードも含めてアカウントという場合もあります。
忘れてしまうと少し面倒。

悪材料 あくざいりょう
価格を下落させる要因のこと。または現在保有しているポジションが反対に動く材料。
経済指標、戦争などの地政学的要因、政治的混乱、天変地異などさまざまです。

アク抜け
悪材料が出尽くした後の状況。相場は反転します。
見極めは難しいですけど。

アゲインスト
保持しているポジションが現在のマーケット(市場)・レートで評価した場合の「評価損」の状態。 ゴルフ用語で向かい風のことをアゲインストと言いますが、つまり苦しい状態のことですね。

アジア通貨危機
1997年7月にタイの中央銀行が固定為替相場制(管理フロート制)から変動為替相場制に移行。それによってタイの通貨のバーツが急落し、それがアジア各国波及した通貨・金融問題のことです。
ことの発端は、1994年から翌年にかけてメキシコを震源とした中南米の通貨危機が起こり、投資先としてASEANの中でもとくに成長の著しかったタイに多くの資金が向かったのです
外国から流入してきた資金でタイの国内企業はさらに活性を呈しましたが、その状況はアメリカのクリントン政権による「強いドル政策」によって世界的にドル高基調になると、固定為替相場制であったタイの通貨であるバーツも連動してバーツ高になりました。
日本でもよく耳にする「円高が輸出企業に打撃」とまったく同じでバーツ高によってタイ製品の国際競争力が低下していったのです。輸出によって収益を支えていた企業の業績は悪化。しかも労働賃金は上昇中。すると低賃金高収益を求めてタイに進出していた海外企業は中国を目指すようになったのです。
そしてタイ経済の見通しが暗くなってきたので、海外からの資金が逆流し始めました。
タイ政府と中央銀行は、為替レートの管理フロート制を取っていたので、ドル売りバーツ買いでバーツ高を是正しようとしたのでしたが、そのような時にヘッジファンドがこぞって登場。
ヘッジファンドはバーツの空売り。タイ政府はドルによるバーツ買いで応戦。しかしその努力はむなしく、タイは手持ちのドルが底をつき、結果として、1997年7月2日に変動為替相場制に移行せざるを得なくなりました。
その発表の直後に一日で18%ものバーツ安。つまりバーツの価値の暴落。
投資なんだから失敗しても仕方ない、という投資したことによる自己責任の概念は優しい日本人の考えることで、世界有数の投資家は甘くない。企業の業績が傾いてくると、投資家は何とか資金を回収しようと難癖をつけて投資金を株に替えさせてその会社をどこかに売り払おうとします。タイの会社は、それだけはご勘弁を、といって投資金を借入金に替えてその場を乗り切りました。
そういった経緯を含む借入金はドル建てだったので、バーツ安となって実質的に借入額が増加し、それまでは25バーツで1ドル換算の返済で済んでいたのが、50バーツで1ドルを返済しなくてはならなくなり、そうなっては借入金を返済することは不可能となり、IMFに救済を求めることになったのです。
そのような状況は、インドネシアと韓国も同じで結果、IMFの管理下に入りました。
タイ、インドネシア、韓国に限らず、マレーシア、フィリピン、そして香港も打撃を受けました。
IMFと世界銀行、アジア開発銀行の合計支援額は67億ドル。日本はそれらとは別にタイおよびタイの周辺国に対して105億ドルを支援したのでした。

最終的には、それらの資金で投資家は貸し付け金を踏み倒されることなく、ヘッジファンドは多大なる利ざや稼いで、結果として儲かったということだったのかなぁ。

アジアネーム
外国為替市場で活発に取引を行っているアジアの中央銀行、大手銀行、投資家などをさす和製英語です。日本以外では通じませんよ。

アナリスト
FXの世界では相場を分析する専門職の方々を指します。
チャート分析などテクニカル要因を解析するテクニカルアナリスト、経済統計などによるファンダメンタル要因を解析するファンダメンタルアナリストと大きく分けることも出来ます。
ただ…、結果からみた後付けの解説が多い気がしてなりません。
どなたか5秒先の状況でもいいから予知してください!って感じ。
でもそれは、超能力者のお仕事か。だったら私は超能力者になりたい。

アノマリー
投資の世界では、通常の理論では説明出来ない異常・例外の事象をいいます。
有名なのが「ジブリの呪い」。ジブリの映画がテレビで放映された日とアメリカの雇用統計の日が重なるとドル円は暴落するというもの。(めったになさそうだけど。)土日をはさんで月曜に開いたチャート上の窓がかなりの確率で埋まるという「窓閉め」もアマノリー。ジンクスみたいなものだとは思いますが、みんながそれを信じてそんな投資行動を取ればそうなるんでしょう。侮れないです。

アブダビ投資庁
UAE(アラブ首長国連邦)のアブダビ首長国が運営する政府系ファンド。世界トップの資産規模を誇ります。
先進国や新興国などで積極的に投資活動を行っています。2007年のサブプライム問題で多額の損失を出したシティグループに75億ドルを出資したことは有名です。それを受けて低迷を続けていたアメリア市場は息を吹き返してNYダウは2日間で500ドル以上の大幅上昇。つられて日経平均も回復。108円台で推移していたドル円も110円台まで上昇して世界中が胸をなで下ろしたのでした。
私がアブダビ投資庁を尊敬する理由は、株式については短期の売買で利ざやを稼ごうとするのでなくて、長期にわたって保有し続け企業の成長を促し、経営には干渉しない、というところです。
実権はムハンマド皇太子が握っているらしいです。
愛菜は、下心をちゃんと持って(^-^)、ムハンマド皇太子に会いたい。

アマウント
外国為替取引をする際の「取引量」または取引単位の「金額」をいいます。
○○証券会社のドル円のアマウントは、「最低1万通貨」みたいな。

*「い」からはじまる用語

イースターマンデー
イースターはイエス・キリスト様の復活をお祝いする日で毎年変わります。
イースターは春分の日の後の最初の満月の次の日曜日になります。イースターの当日の40日前から50日後の90日間がお祝いの期間です。
イースターを祝うキリスト教圏の国によって厳密には異なりますが、イースターの二日前の金曜日(グットフライデー)から4日間が連休となって、イースターの翌日の月曜日をイースターマンデーといって欧州市場やオセアニア市場は休場となります。通常では日本時間の午後4時頃から早出の欧州市場参加者の参入があって活発化する為替市場も閑散とした雰囲気に包まれますが、時として大きな変動があるので注意が必要です。

一段高 いちだんだか
通常では上昇していた相場はある時点から反落することが多いのですが、上昇していた相場の勢いが衰えることなくさらに上昇すること。天井が踊り場に変わる感じなので上昇幅も大きいのが特徴です。好材料に刺激されたファンダメンタルの要因。
チャート分析のオシレーター系のインジケーターでは買われすぎを示しているのでそろそろ「売り」で入ってもなかなか下がらない。そういう事態で少し上がる気配を感じたらとにかく速攻「損切り」。勇気があったら「ドテン買い」です。反対語⇔一段安

一段安 いちだんやす
通常では下降を続けていた相場はある程度続けば底値を打ってその後上昇方向に向かいますが、なんらかの悪材料が出てさらに売り込みが進んでいくことをいいます。市場参加者の不安が増していくので下降のスピードは速いです。損切りをし損なうと心臓がバクバクします。

一目均衡表 いちもくきんこうひょう
チャート研究家一目山人(いちもくさんじん)先生(本名:細田悟一先生)が昭和初期に考案した日本発のテクニカルチャートです。その相場理論は、波動論・時間論・水準論(3大骨子)にもとづく。相場は、均衡が破れた方に動くという考えが基本とした時系列チャートとも言われています。内外問わず多くの投資家が参考にしているので、相場に大きな影響を及ぼしているといえるでしょう。

基本は、基準線、転換線、遅行線(遅行スパン)、先行スパン(1,2)からなります。
ざっくりと使い方を説明すると
①基準線、転換線、先行スパン(1.2)は攻防の分岐ラインです。
②基準線の方向
・基準線が上昇している時は強気相場
・基準線が下降している時は弱気相場
③転換線と基準線の位置
・転換線が基準線を「上抜く」上昇を示唆
・転換線が基準線を「下抜く「」下降を示唆
④先行スパンの1と2の空間を雲または抵抗帯と呼びますが、この間は方向感がありません。
⑤遅行線とローソク足の位置関係
・遅行線がローソク足を下から上に突き抜けた場合や、ローソク足の上方に位置している場合は買い優勢
・遅行線がローソク足を上から下に突き抜けた場合や、ローソク足の下方に位置している場合は売り優勢
・遅行線が基準線や転換線を上あるいは下に突き抜けた場合に、買いや売りのポジシ  ョンを建てる判断に使うことも出来ます。

行って来い
相場が上昇あるいは下落した後、反転して元の状態に戻ること。
経済指標発表の直後の急激な上昇や下落した後で発表前の水準に戻ることがままあります

一服 いっぷく
活発に動いていた相場の動きが沈静化している状態。一休み。ドル円が一服していても他の通貨ペアが活発に動いていることがあります。

移動平均線 いどうへいきんせん
一定期間の終値の平均値を連続して計算した曲線のこと。テクニカル分析の王道です。短期線(3日.5日.10日.7日20日26日等)中期線(50日.75日.90日等)長期線(200日等)があります。
さらに移動平均線の計算方法は3種類あります。
単純移動平均 SMAまたはMA
加重移動平均 WMA
指数平滑移動平均EMA
単純移動平均よりも加重移動平均が、加重移動平均よりも指数平滑移動平均の方が直近の価格に重点をおいた計算式となります。
またよく聞くゴールデンクロスとは、短期の移動平均線がそれよりも大きい数値の移動平均線を下から上に突き抜けるポイント。
その逆のデットクロスは、短期の移動平均線がそれよりも大きい数値の移動平均線を上から下に突き抜けるポイントをいいます。
そして、ゴールデンクロスになったら買い、デットクロスになったら売りと言いますが、後から見ればそうなっていますが、実際の動きを見ていると、たとえば5分足の場合、最初の1分間はクロスになっても5分後にはクロスが成立していない場合もあるので注意が必要です。
移動平均線は、上昇相場か下降相場の判断に使用したり、傾きの角度で相場の強弱、また支持線や抵抗線として機能します。

私は、10日(SMA)はトレンドの継続性、26日(EMA)75日(EMA)200日(SMA)は支持線、抵抗線の目安として使っています。

イベント
相場の動きに大きく影響する、経済指標の発表や国際会議、中央銀行による金融政策の発表、また天変地異やテロなどの事件のことをいいます。
これらのイベントは相場の動きに大きく影響を及ぼすので、とくに注目されている経済指標や金融政策の発表の前は、取引を控えることを私はお勧めします。時としてあらかじめ設定していた損切りラインまでスプレッドが大きく広がったり、噂にも上るストップロス狩りにあったりもします。スプレッドの幅が通常に戻ってから参入しても遅くはありません。またイベントによっては、一時的に反応を示しますが再びイベント前の状態に戻ることも多いです

インフレーション(インフレ)
一般的には「インフレ」と呼ばれていますが、簡単にいうと物価水準の継続的な上昇のことです。それに伴い実質賃金も上昇すればインフレ政策も一定の評価が出るのですが、現実は厳しいですね。

*「う」からはじまる用語

ウォール街
アメリカのニューヨークのマンハッタン島に位置する通りの名前のひとつで、「ウォール・ストリート」ともいいます。ニューヨーク証券取引所や多くの金融機関の本社がウォール街にあるので世界の金融センターの代名詞です。

薄商い うすあきない
「閑散」「様子見」「手控え」などといわれます。相場に動きが少ない状況をいいます。
重要な経済指標の発表前や欧米市場の休場や取引の材料に乏しい場合に見られます。

*「お」からはじまる用語

押し目 おしめ
相場が、短期的には下落しても、すぐに上昇する現象。
また押し目を狙って買いポジションをもつことも「押し目買い」といいます。

スポンサーリンク