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【FX 今日の予想 ドル円】

2018/01/26(金曜日)
ドル円/今日の設定レンジ
上限は109.75円。下限は109.30円です。

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日本時間の本日午前4時。ニューヨークでは25日午後2時のことでした。

取引が活発に行われていた時間です。

ドル円が108.49円から109.70円に急騰。何が起きたのか、とびっくりしました。

昨日のトレード

私は、昨日のトレード方法でお伝えしていた通りに、アメリカ勢が始動した午後10時過ぎて設定レンジの下限の108.90円を越えたので「売り」と「戻り売り」で対応していました。

そして昨日の下限のターゲット108.50円になったところで、3回目の「決済」。

その間の利益は、50銭でした。

デジタル時計は午前3時55分。さてもう寝ようかなと思いながら、ぼんやりとチャートを眺めていたら、突然私の「曼荼羅」というインディケーターが<買い気配>のアラームを連打しました。

一瞬にして眠気も吹き飛んで、ボリンジャーバンドとMACD、サポートラインを確認して108.60円で「買い」エントリー。あれよあれよ、という間に、設定レンジの上限越えの109.50円に到達。「曼荼羅」は<決済>のアラームを発しましたが、ストップラインを上げながら109.60円で「決済」しました。

やりました!出来ました!1円!

昨日の合計利益は1円50銭となりました。

トレードをしている最中は何が起こっているのかわかりません。

とくに日本時間の深夜だと、日本語の速報ニュースも届きません。

昨晩はとりあえず儲かったのでご機嫌で眠れました。

そして今日になって、昨日の出来事が判明しました。

世界為替戦争の仕掛け人

ムニューシン財務長官

アメリカのムニューシン財務長官が、24日ダボス会議の記者会見で「ドル安容認発言」をしてドルは下落しました。

彼は、お父さんが役員をしていたゴールドマン・サックスに入社して17年間で4000万ドルも純資産を築いた伝説の人。イェール大学では「富豪の息子」で有名でした。

後にゴールドマン・サックスの共同経営者を経て、金融業の世界で頭角を現して、大統領選挙ではトランプ陣営の財務責任者を務めて、昨年2月に第77代アメリカ合衆国財務長官に就任しました。

ムニューシン財務長官がゴールドマン・サックスの元共同経営者であったことから「ドル安容認発言」は、ドルを売り越している米系証券銀行やファンドへの援護射撃だ、とアメリカの一部マスコミが批判的なコメントを出しました。

その舌の根も乾かない昨日のこと。自分の発言で底知れぬドル安になることを恐れてか「ドル安に誘導するつもりはない。」と釈明

ロス商務長官も「強いドル政策は継続している。」と火消しに回ったこともあって、ドルは上昇しドル円も108.65円付近から109.14円台まで反発しました。

その後ドラギECB総裁が定例の会見で、「金融政策の現状維持」と「ユーロ圏の経済の力強さ」を表明し、その時にムニューミン財務長官の発言を「為替を動かす外的要因」と暗に批判。

カウンターパンチが炸裂。

それからユーロが急伸。その反動でドルは下落。

そこでドラギ総裁は、自分の政策による揺るぎないユーロ高に確信したのか、後11ヶ月もあるのに「年内に利上げの可能性はない」などというものだからユーロは下落してドルが息を吹き返しました。

ところがアメリカの「前週分の新規失業保険件数」の結果が予想を下回ったものの、前回よりも数値が悪かったことに嫌気して、ドルは再度下落。ユーロはもみ合い。

そこでトランプ大統領の発言

「最終的には強いドルを望んでいる。アメリカの経済は力強さを増している。」とアメリカCNBCテレビのインタビューが報道されました。

ニューヨーク時間の午後2時は、ロンドン時間で午後8時。欧州勢も撤退していた時間です。

絶妙のタイミングでした。ストレートパンチ。

ドルは「急騰」―!

アメリカ勢の一人勝ちで昨晩の取引は終了しました。

ドラギECB総裁

イタリアの経済学者で、ローマ・ラ・サピエンツァ大学を卒業して、アメリカのマサチューセッツ工科大学で経済学博士号を取得する秀才。金融関係の実務にも豊富な経験を持っています。

おもしろいことに、ドラギECB総裁はムニューシン財務長官と同じゴールドマン・サックスで副会長をしていました。

ドラギECB総裁は70歳でムニューシン財務長官は55歳。

ドラギさんはムニューシンさんの大先輩です。

大先輩としては、若造の力は借りなくても自力でユーロは上げてみせると思っているからこそ、昨日はカウンターパンチを見舞ったのでしょう。

真の目的が見え隠れする為替市場

アメリカの本音は、台頭してきている中国を押さえ込むためにEUには頑張って貰いたい。

2ヶ月前までは、ドルの一人勝ちといわれていて、アメリカの株価も市場最高値を更新。

それなのにドル安。

このままアメリカ経済が強くなって、対するEU経済が停滞したままだと、中国が漁夫の利を得て相対的にEUを凌駕してしまいます。

それは、欧米軍団としては、放置できることではない。

ユーロが上がれば、アメリカはEU製品を買いやすくなります。

世界為替戦争といいますが、結局はEU経済が活性化するためにあるのではないか、と最近のドル安について勘ぐってしまいます。

それにしてもゴールドマン・サックスという会社は、世界経済を牽引している二人を輩出していてすごいですね。

今日のトレード

とにかくアメリカ勢の参入待ちです。

このブログを書いている間にドルは設定レンジの下限を越えてしまい昨晩の半値まで戻しました。

これからがドル安を意図している人たちと、その他の市場参加者との駆け引きです。

設定レンジの上限を越えたら、110.40円、110.50円、110.80円、111.00円が節目のターゲットです。

現在は、設定レンジの下限を越えていますが、109.20円、109.30円で戻り売り。108.50円、108.20円、108.00円、108.80円をターゲットにします。

今日は、相場に振り落とされないように慎重にいきましょう。愛菜。