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トルコ支援のカタールの裏に「イラン」と「中国」あり
こんにちは。天野愛菜です。
昨日トルコのエルドアン大統領は、アメリカへの報復関税で、自動車120%、アルコール類140%、葉たばこに60%など数字的にインパクトがあることをいいました。
額にして6億ドルぐらいの上乗せなので大したことではありませんし、カタールのタミム首長がトルコに対して150億ドル(1兆6,600億円)の直接投資を主に金融機関向けに行うとエルドアン大統領との会談で表明したので、経済的な観点からは、「トルコの通貨危機は沈静化する」のではないか、と思われました。
昨日の最初の下落は、EUでの難民放出の噂
しかし一方で、「トルコ国内にいる350万人のシリア難民をEUの他国に向かわせるのではないか」という噂がEUに駆け巡って昨日は、ユーロドルが売り込まれて、世界的にリスク回避の行動が伝播。
私たち日本人には実感がありませんが、EUでは「難民問題」はとってもナーバスなんです。
自国の税金で難民の人たちの生活を支えて、そしてその国の企業は難民の人たちを安い賃金で雇用するので、労働者は失業。
今まで暮らしていた国民には「難民」に対する不満がマグマのように溜まっているのです。
イギリスのEU離脱も、難民によって職を失い、職を脅かされている人たちの国民投票への行動が大きく影響しました。
ですから昨日は「難民」をキーワードにして噂で為替相場は動いたといえるでしょう。
今日の本題
さきほど、カタールからの支援で「経済的な観点からは、トルコの通貨危機は沈静化するのではないか、と思われました。」と書きました。
今回のカタールによる直接投資の表明は、昨年の「カタール外交危機」のときに、中東で孤立したカタールをトルコが支援したお返しなのです。
ですから経済的には美しい話。
ところが冷静になって考えてみると、政治的にはこれが大問題であることにEUは気が付きました。
「カタール外交危機」はなぜ起こったのかー
「カタール外交危機」とは、サウジアラビア・UAE・バーレーン・エジプト・イエメン・モルディブ・モーリタニアの国々が、カタールと国交断絶をしたこと。
その理由は、カタールはサウジアラビアと敵対している「イラン」と同盟的結びつきがあることと、中東ではテロ組織と認定している「ムスリム同胞団」を支援しているからだとされています。
またカタールは中国とも親密て、軍事パレードは昨年から中国の訓練教官の指導で英国式から中国式に改められて、弾道ミサイルをはじめとする武器も中国製。警察組織も中国警察の指導で中国式。上海協力機構にも参加しています。
カタールが突然の登場した真意は?
結論をいうとイランと中国は、カタールをトルコに送り込んで、アメリカに対抗するつもりではないか、と市場は考えはじめています。
ドルの急落から急騰
今日の午前10時半。
突然、ドル円は急騰しました。
私は110.56円から「買い」で入って、110.86円で「決済」。
一瞬で30銭の利益のボーナスをもらった気分でしたが、10分後のヘッドラインニュースで
「中国の商務次官の8月訪米が決定」
と流れました。
イランと中国を背景にしたカタールの登場や、中国の商務次官の訪米など、これからも為替は大きく動いていくのでしょう。
ふたりの表情
余談ですが今朝、トルコのエルドアン大統領とカタールのタミム首長との会談の様子がワールドニュースで流れました。
エルドアン大統領は、トルコ国民に対するパフォーマンスで強い大統領を演じていますが、真意はアメリカ寄りでNATOの加盟国。
そのエルドアン大統領の「まいったなぁ」という表情と、イランと中国を後ろ盾に持つカタール・タミム首長の「満面の笑み」との対比がおかしかったです。
昨日のトレード 利益66銭
設定レンジ下限からの下落は見事でした。オールクリアー。
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昨日の「ドル円/今日の設定レンジ」
設定レンジの上限は111.41円。下限は111.14円
上限越えのターゲットは、111.47円、111.58円、111.73円
下限越えのターゲットは、111.07円、111.00円、110.88円
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昨日は兄弟子の墓参のお客様が大勢いらしててんてこ舞いであったこともあり、設定レンジの下限を下回ってからは、ただひたすらに1時間足の3MAを信じてトレードしました。
設定レンジを越えてから強烈な戻りがあって、一度は4銭の利益で決済しましたが、すべての時間足の3MAが下降サインになった111.10円から再エントリー。
もうそれからは、第3ターゲットを越えても1時間足チャートの3MAをローソク足が上抜けるまではガマンしました。
111.14円→111.10円「売り」4銭。
111.10円→110.48円「売り」62銭。
昨日は、68銭の利益でした。うまくトレンドに乗れました。
底なしに落ちていくいようで怖かったけど…。
今日のドル円に影響を与えそうな経済指標
※発表時間ですぐに相場が反応したり、ドル円以外の通貨を経由して影響を受けたり、発表時の価格がそれ以降の相場の参考レートになったりします。
8月16日(木曜日)
15:00
ドイツ 7月卸売物価指数(WPI)(前月比)
16:00
トルコ 6月鉱工業生産(前月比)
17:30
英国 7月小売売上高指数(前月比) –
18:00
ユーロ 6月貿易収支
21:30
米国 7月住宅着工件数(年率換算件数)
米国 7月住宅着工件数(前月比)
米国 7月建設許可件数(年率換算件数)
米国 7月建設許可件数(前月比)
米国 8月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
米国 前週分新規失業保険申請件数
2018/08/16(木曜日)
ドル円/今日の設定レンジ
上限は110.93円。下限は110.45円です
「ドル円/今日の設定レンジ」移動平均線(75)が機能しています
20180816_1uy_p「ドル円・日足」上と同じく、移動平均線(75)が機能しています
20180816_duy_p今日のトレード戦略
新興国通貨の不安が解消されたわけではないので、急落に注意したいと思っています。
設定レンジの上限を越えたら、111.00円、111.15円、110.28円がターゲット。
設定レンジの下限を越えたら、110.35円、110.18円、110.10円をターゲットとします。
設定レンジ内では、110.75円付近に要注意です。
設定レンジ内では、設定レンジの上限が抵抗線として上値を押さえ、設定レンジの下限が支持線として下値を支える目安となりますから気を付けてください。
今日は、じっくり頑張りましょう。
愛菜