常勝必見の「ドル円/今日の設定レンジ」は毎日更新⇒

こんにちは。天野愛菜です。

土曜日の東京は夕方から大雨になりましたが、日曜日もいい天気でした。
マキちゃんと土曜日は皇居周辺、日曜日は上野公園をお散歩して、アメ横でお買い物。
沖縄では売っていない食品や雑貨を大人買いして、それをホテルに持ち帰って沖縄でお世話になっている人たちに送りました。
それがなんとも大変な作業になってしまって、ホテルのパーソナルコンシェルジュがお手伝いに来てくれて、更に手の空いたベルボーイまで戦線に加わって、なんとかディナーに間に合ったという具合でした。
最近の休日は。いつもこのようなドタバタ感。
落ち着いて休日を過ごすという言葉は、八ヶ岳においてきました。

 

日欧米版の「サウジアラビア人記者・殺害事件」

今週もメディアの注目となるのは、「サウジアラビア人記者・ジャマル・カショギ氏の殺害事件」。

日欧米の報道を要約するとー

① カショギ氏は、サウジアラビア政権に対する批判記事を英語で世界中に発信していた。

② カショギ氏の英語による記事は、欧米の多くの人たちが読むので影響力は大きかった。

③ ムハンマド皇太子は「脱石油依存経済・ビジョン2030」を標榜していて、その実現には欧米の協力が不可欠であるが、カショギ氏のサウジアラビア政権批判の記事が妨げになっていた。

それが理由でカショギ氏は殺害されたと、日欧米のメディアは政権批判記事の原因説を取っています。

 

中東版の「サウジアラビア人記者・殺害事件」

さて外資系のホテルのいいところは、世界中のニュースを観られるところです。

この問題については先週の月曜日からウォッチしていますが、中東発のニュースでは、そもそも欧米メディアの前提であるカショギ氏は「サウジアラビア人記者」という見方をしていません。

中東での報道ではー

2017年にサルマン国王の実子であるムハンマド氏が正式に皇太子兼副首相に就任したときに、彼は同年11月に200人以上の王族や国内の大富豪を汚職容疑で一斉に拘束した事件があった。

② そのときに拘束された第3代ファイサル国王の実子トゥルキー王子の側近であったカショギ氏は、間一髪で難を逃れてアメリカに亡命

③ その後すぐに、ワシントン・ポストで反サウジアラビア政権のコラムを執筆したり、世界中で政権批判の講演をしたりするようになった。

―しかしそれは表向きの顔。

④ そもそもカショギ氏は王族ではないが、トルコから移住してきたサウジアラビアでは名家の実子。

⑤ その彼が今年になって「アラブの民主主義世界」という政党を設立し、反ムハンマド勢力の結集を企て、彼は反政権の中核的存在であった。

―それが彼の本当の顔である。

⑥ 今回の事件はサウジアラビア政府が、カショギ氏の政権批判と政党設立を「国家的クーデター」と見なして、アメリカでいうCIAに相当する「総合諜報庁」が独自に動いた。

つまり今回の事件は、中東のニュースではサウジアラビア政権内の権力闘争であるとしています。

 

日欧米と中東では、事件に対する見方の違いが鮮明です。

 

 

ドル円の行方

私が驚いたことは、中東ではカショギ氏のことをジャーナリストとは思っていなくて、亡命したアメリカの庇護の元で活動する政権批判者と受け止められていたことです。

今一番の注目は、その殺害にムハンマド皇太子の関与があったかどうかということですが、それについて欧米では「疑念」、中東では「否定」という論評が多く見受けられます。

そして今回の事件から波及する経済的な側面に関していうと、欧米では原油価格の上昇を危惧して、中東では原油価格の上昇を期待しているということ。

つまり「原油価格」がキーワードになっています。

アメリカの議会では、カショギ氏はアメリカに亡命したのだから「アメリカ人殺害」としてサウジアラビアに対して経済制裁をするべきだという意見を、中間選挙を見据えた民主党が煽動しています。

共和党の中でも移民の多い州の議員は経済制裁賛成とメディアにいって、票の獲得を目論んでいますが、実際にどのような行動を取るかわかりません。

なによりもあと2週間をきった中間選挙前なので、今回のカショギ氏殺害事件の全容がはっきりするかどうかわかりません。

その理由は、事件の捜査結果はトルコのエルドアン大統領が握っていて、明日にも何らかの結果を公表すると言っていますが、先週トルコで軟禁していたアメリカ人牧師を解放してトランプ大統領と良好な関係に向けて第一歩を踏み出したばかりなので、ここでトランプ大統領に対する交渉カードを全部手放すとは思えないからです。

 

為替は世界経済にとって、それ自体が「経済指標」です。

 

ですから今回の事件が経済指標としての「原油価格」に影響を及ぼすようなシナリオが出てきたら、対通貨で一旦はドルが買われても、1~3日もすればドル売りが始まります。

ニュースを観ていて、原油価格という言葉が増えてきたら要注意です。

 

先週金曜日(2018/10/19)の主な経済指標の結果

11:00
中国・四半期国内総生産(GDP) [前年同期比]
結果:6.5% 予想:6.6% 前回:6.7%

中国・小売売上高 [前年同月比]
結果:9.2% 予想:9% 前回:9%

中国・鉱工業生産 [前年同月比]
結果:5.8% 予想:6% 前回:6.1%

⇒中国・四半期国内総生産(GDP)は2期連続で低下。
ドル円は6銭ほど下がりましたが、すぐに買いが入りました。
数字は悪いのに、上海総合も上がりました。
結果をみて笑ってしまったのが、小売売上高を前回より上げて「消費マインドは堅調でアメリカとまったく同じ状況だ」としたこと。

よくわかりませんね、中国は…。

 

先週金曜日(19日)のトレード 利益72銭

○上限・第2ターゲット

昨日の「ドル円/今日の設定レンジ」
上限は112.43円。下限は112.18円。

上限越えのターゲットは
112.49円、112.61円、112.71円。
下限越えのターゲットは
112.10円、112.01円、111.93円。

1回目 14時過ぎ
設定レンジの上限112.43円→第1ターゲット112.49円。「買い」6銭。

⇒日本の機関投資家が来週のポジションを作ったと思いました。

 

2回目 15時前
設定レンジの上限112.43円→第1ターゲット112.49円。「買い」6銭。

⇒日本市場の終了間際によくある「買い上げ」。しかし勢いなし。

 

3回目 16時前
設定レンジの上限112.43円→第1ターゲット112.49円。「買い」6銭。

⇒この上昇はEU首席交渉官の「私たちはハードブレグジットを望んでいない。」の発言から。

 

4回目 16時過ぎ
第1ターゲット112.49円→設定レンジの上限112.43円。「売り」6銭。

⇒しかし欧州勢は疑心暗鬼。すぐに下がりました。

 

5回目 20時過ぎ
設定レンジの上限112.43円→第1ターゲット112.49円。「買い」6銭。

⇒18時過ぎに設定レンジの上限を下抜けましたが、15分足・30分足。1時間足のRSIは上昇。それなので売りで入るとしても設定レンジの下限を越えてからと思いました。
しかし上昇基調ではあるものの弱さが出ていました。
それから4時間。設定レンジの上限を何度もトライするもの上抜け出来ない状況が続きましたね。

 

6回目 20時過ぎ
設定レンジの上限112.43円→第1ターゲット112.49円。「買い」6銭。

⇒しかしあっけなく下落…。

 

7回目 22時30分
設定レンジの上限112.43円→第2ターゲット112.61円。「買い」18銭。

⇒為替って何かのきっかけで動きますよね。
この時間までのドル円は、インディケータはすべて上昇を示しているのに価格は動かず、が度々ありました。

金曜日は一週間の締め日なので、私たち個人投資家が「買う」とFX業者群が「売り」をいれるカバー取引が多いのです。
FX業者の「利益」は私たち個人投資家の「損失」ですから、金曜日と月末はそれが多いです。

しかしそれもアメリカの力には適いません。
このときは、アメリカのダウが反発してカバーを引いたので重しがとれて上昇。
一気に26銭ほど上がりました。
私は18銭でしたが…。

 

8回目 23時
第2ターゲット112.61円→設定レンジの上限112.43円。「売り」18銭。

ドル円には癖があって、10~15分くらいで25銭の幅がでたときは、ほとんど元の価格に戻ります。
このときも結果的には2時間掛けて最初に上がった112.38円に戻りました。

だから私も頑張ればよかったのですが、14時にトレードをはじめて、アメリカ勢が参入してくるまでの8時間で6回、毎回6銭の利益。
10時間もチャートとにらめっこ状態でしたので疲労困憊でしたので、設定レンジの上限で決済してトレードを終了しました。

私って、その日のトレードが終了すると、
「こんなに狭いターゲットゾーンなのに、ドル円さんはどうしたの?」
「カバーばかりしていないで、自分たちで稼いだ方がどれだけ儲かるかわからないのかなぁ」
「みんなはうまく出来たなぁ」
とかひとりごとをいう癖があるらしくて、金曜日もそれを聞きつけたマキちゃんが隣のベッドルームから起きてきて、
「ルームサービスに内線してハーブティーでもお願いする?興奮して寝られないならビデオシアターでも付き合うよ」と言ってくれました。
優しい…。
今の私はマキちゃんの愛情に包まれて、宇宙の神様に生かされています。

 

今週のドル円に影響を与えそうな経済指標

※発表時間ですぐに相場が反応したり、ドル円以外の通貨を経由して影響を受けたり、発表時の価格がそれ以降の相場の参考レートになったりします。

10月22日(月曜日)
日本 日・EUハイレベル対話
日本 10月月例経済報告

13:30
日本 8月全産業活動指数[前月比]

 

10月23日(火曜日)

15:00
ドイツ 9月生産者物価指数(PPI) [前月比・前年比]

23:00
米国 10月リッチモンド連銀製造業指数
ユーロ圏 10月消費者信頼感(速報値)

翌00:20
英国 カーニー英中銀(BOE)総裁、発言

 

10月24日(水曜日)
日本  臨時国会召集
インドネシア Trade Expo Indonesia(世界見本市)(~28日)

14:00
日本 8月景気先行指数(CI)・改定値
日本 8月景気一致指数(CI)・改定値

15:45
フランス 10月企業景況感指数

16:15
フランス 10月製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)
フランス 10月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)

16:30
ドイツ 10月製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)
ドイツ 10月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)

17:00
ユーロ圏 10月製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)
ユーロ圏 10月非製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)
ユーロ圏 9月マネーサプライM3[前年同月比]

20:00
米国 MBA住宅ローン申請指数[前週比]

22:00
米国 8月住宅価格指数[前月比]

22:45
米国 10月製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)
米国 10月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)
米国 10月総合購買担当者景気指数(PMI、速報値)

23:00
カナダ カナダ銀行 政策金利
米国 9月新築住宅販売件数[年率換算件数] 米国 9月新築住宅販売件数[前月比]

23:30
米国  週間原油在庫統計

翌3:00
米国 米地区連銀経済報告(ベージュブック)

 

10月25日(木曜日)
日本 安倍首相訪中(~27日)
ドイツ 欧州中央銀行(ECB)定例理事会
シンガポール フード・ジャパン2018

8:50
日本 9月企業向けサービス価格指数[前年同月比] 日本 前週分対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債)
日本 前週分対外対内証券売買契約等の状況(対内株式)

15:00
ドイツ 11月GFK消費者信頼感調査

17:00
ドイツ 10月IFO企業景況感指数

20:00
トルコ トルコ中銀、政策金利

20:45
ユーロ圏 欧州中央銀行(ECB)政策金利

21:30
ユーロ圏 ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、定例記者会見

21:30
米国   前週分新規失業保険申請件数
米国  卸売在庫(速報値)
米国   9月耐久財受注[前月比]
米国   9月耐久財受注・輸送用機器除く[前月比]

23:00
米国 9月中古住宅販売成約指数[前月比]

 

10月26日(金曜日)
日中 日中首脳会談
米国 7-9月期GDP・速報値

8:30
日本 10月東京都区部消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く)[前年同月比]

15:45
フランス 10月消費者信頼感指数
フランス 9月卸売物価指数(PPI)[前月比]

21:30
米国 7-9月期四半期実質国内総生産(GDP、速報値)[前期比年率]

23:00
米国 10月ミシガン大学消費者態度指数・確報値
ユーロ圏 ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、発言

今週の経済指標の注目は、26日金曜日21時半の「米国・7-9月期四半期実質国内総生産(GDP、速報値)[前期比年率]」くらいかな…。

 

2018/10/22日(月曜日)
ドル円/今日の設定レンジ
上限は112.57円。下限は112.35円です

ターゲット

設定レンジの上限を越えたらー
112.64円、112.72円、112.81円がターゲット。

設定レンジの下限を越えたらー
112.25円、112.14円、112.02円をターゲットとします。

設定レンジ内では、設定レンジの上限が抵抗線として上値を押さえ、設定レンジの下限が支持線として下値を支える目安となりますから気を付けてください。
また設定レンジの上限や下限を越えた後は、上限や下限が支持線や抵抗線となります。

 

「ドル円/今日の設定レンジ」反落調整に入ってもおかしくない雰囲気

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「ドル円・日足」基調はまだ上昇

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今日のトレード戦略

テクニカルでは上昇ですが反落があってもおかしくない日です。

反落しても設定レンジ下限112.35円前後と第2ターゲット112.14円前後が支えとなりますが、それを下抜けるとまた112.00円・111.95円前後・111.65円前後を狙う相場観が生まれてしまいます。

理想は設定レンジ下限112.35円あたりからの「押し目買い」です。

 

ファンダメンタルで観ると、「今週中は」という前提ですがー

直近のブレグジットに関しては材料が出尽くして、まぁどっちでもいいやという疲労感が出てきているのでドル円までの波及は少ないでしょう。

サウジの件では、原油価格の高騰の恐れが出てくると一旦はアメリカ株価でエネルギー関連株の上昇でドル円もつられますが、その後でリスク回避のドル売り円買いが始まってドル安です。

 

今週も頑張りましょう、ね。

愛菜