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パウエルFRB議長の講演でドル円急落

こんにちは。天野愛菜です。

FRBパウエル議長がニューヨークでの日本時間の午前2時からの公演で、「歴史的に見れば金利は低いが中立金利をわずかに下回る水準にきた」と述べられました。

利上げの打ち止めを示唆。

昨日のブログで、「注意点は利上げに消極的かなと受け取られると、米国株価は上昇しますが、「ドル安」になることです。」と書きました。

その通りになりましたでしょう。

◆ダウ    25,366.43 前日比+617.70(+2.50%)
◆ナスダック 7,291.59 前日比+208.89(+2.95%)
◆S&P 500  2,743.79 前日比+61.62(+2.30%)

●ドル円 114.00円→113.45円。ドル安

 

私はパウエルFRB議長の講演を見ようと、この私でもたじろぐような高額な米国の経済インターネット放送に接続。
トレードで使っていないパソコンを開いていました。

実は急落した午前2時の時点では、パウエル議長はまだ話をはじめていませんでした。

でも予定では午前2時となっていたので、事前に講演内容を知っていた機関投資家は一斉に「売り」でした。

ちなみにユーロ円は急騰。このときはわずか数分間で、ドル円とユーロ円で合わせて1円以上の利益が取れました。

 

だからといってこれからのドル円相場は、このまま下がる訳ではなくて、「米国債」を売って株式や別の投資に回す機関投資家が出始めれば、「米国10年債利回り」は上昇してドル円もつられて上がっていきます。

 

次の注目は週末の「米中首脳会談」

トランプ大統領は、GM社の工場閉鎖と雇用削減の方針を受けて、

最初に「工場を閉鎖したらGMへの補助金をやめる」と。

次は、アメリカへ輸入される自動車に25%の関税をかける。そうしたら輸入車は減るから「GMはオハイオ・ミシガン・メリーランドの工場を閉鎖する必要はない」
「この問題については、大統領には大きな権限がある」
とツィートしました。

強気です。

国内の雇用を守るためなら何でもする!と。
とくにオハイオ・ミシガン・メリーランドの各州はトランプ大統領の票田だからなおさらです。

あわせて今回のツィートは、G20で中国の見方をしようものなら、どうなるかわかっているよね、と言外に含みを持たせています。

これは主に親中国派のドイツを狙っているのですが、ドイツはEU連合に入っているのでこれはEU全体の問題となります。

日本は、数年先までのアメリカからの武器の購入を手土産に持っていくわけですから、難を逃れてほしいものです。

そういえば先々週にパプアニューギニアで行われたAPECのときに、インフラ投資の75%を中国からの資金でまかなっているパプアニューギニアのオニール首相は、習近平主席を前にしても中国の味方をしませんでした。

アメリカ寄りのスタンスで、首脳宣言を採択しませんでした。

これは1993年に第一回首脳会議からはじまって以来のことです。
じわじわアメリカによる他国への圧力が効いてきています。

いずれにしてもG20また米中首脳会談まで時間がありますから、それまでのトランプ大統領や要人発言、報道には注意していきましょう。

こういうときの報道は観測気球を上げたり憶測記事が多くなったりしますが、それらの報道に対して他社が追随しなかったら、フェイクニュースのカテゴリーに分類しましょう。

 

昨日の主な経済指標の結果

22:30 米国

四半期実質国内総生産(GDP、改定値) [前期比年率]*
結果:3.5% 予想:3.5% 前回:3.5%

⇒少し驚いたことがありました。
私の場合は6社のFX業者と契約していて、大きく振られているときは比較的動きの少ないFX業者のチャートを使っています。
そして今回の四半期実質国内総生産(GDP、改定値)の発表では、一瞬で15銭も下がって上がった会社があったことです。
おそらく「買い」ポジションを取って、「ストップ」を10銭下においた方が多かったのでしょう。
その会社は、ストップを必ず置きなさい、といつも言っています。
顧客の損失がFX業者の利益ですから、用心してください。
ちなみに私が見ていたFX業者のチャートは、まったく動きませんでした。

以前のブログで、経済指標の発表のときは「指し値」しかダメですよ、と書いたことがありますが、その理由はこのようなことがあるからです。

 

24:00 米国

新築住宅販売件数 [年率換算件数]*
結果:54.4万件 予想:57.5万件 前回:55.3万件

新築住宅販売件数 [前月比]*
結果:-8.9% 予想:3.7% 前回:-5.5%

リッチモンド連銀製造業指数
結果:14 予想:15 前回:15

⇒まったく意味不明。
結果はすべて悪いのにドル円は上昇。そしてインディケータも下向き。
強いていうならば「米国10年債利回り」が上昇していたから、かな。

 

昨日のトレード 利益91銭

○上限・第2ターゲット 下限・ターゲット オールクリア

昨日の「ドル円/今日の設定レンジ」
上限は113.85円。下限は113.72円。

上限越えのターゲットは
113.93円、113.99円、114.06円。
下限越えのターゲットは
113.67円、113.60円、113.52円。

1回目 17:30
設定レンジ上限113.85円→設定レンジ下限113.72円。「売り」13銭。
⇒たった13銭に、3時間もかかりました。14時半頃に設定レンジの上限を越えたので、上限113.85円がホライズンラインに変わったので、売りでエントリーしました。

2回目 20:30
設定レンジ下限113.72円→設定レンジ上限113.85円。「買い」13銭。
⇒この回は、1時間45分。結構辛かったです。

3回目 23:00
設定レンジの上限113.85円→第1ターゲット113.93円。「買い」8銭。
⇒この回は50分。もう少し頑張ればよかったのですが、気合い切れでした。

4回目 0:40
第1ターゲット113.93円→第2ターゲット越え114.03円。「買い」10銭。
⇒ここは力強さがありましたね。

5回目 1:00
第2ターゲット113.99円→下限・第3ターゲット113.52円。「売り」47銭。
⇒たまたま売りでエントリーしていたからよかったのですが、午前2時ちょうどに急落。
昨日のブログでもお伝えしましたが、パウエルFRB議長の発言内容は、正確を期すために金融関係のメディアには事前に配布されていました。
そしてそこから情報を得ていた機関投資家は、一斉に「売り」に入ったということです。
勢い余って113.50円を下抜けましたが、戻ったところの第3ターゲットはバッチリでしたでしょう。

 

今日のドル円に影響を与えそうな経済指標

※発表時間ですぐに相場が反応したり、ドル円以外の通貨を経由して影響を受けたり、発表時の価格がそれ以降の相場の参考レートになったりします。

11月29日(木曜日)
韓国  最高裁 三菱重工の元徴用工訴訟 上告審判決
日本  安倍首相アルゼンチンへ出発
日産・ルノー・三菱自動車 三者会談

8:50
日本 前週分対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債)
日本 前週分対外対内証券売買契約等の状況(対内株式)
日本 10月小売業販額(前年同月比)
日本 10月百貨店・スーパー販売額(既存店)(前年同月比)

17:00
ユーロ圏 ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、発言

17:55
ドイツ 11月失業者数(前月比)
ドイツ 11月失業率

18:30
英国 10月消費者信用残高-
英国 10月マネーサプライM4(前月比)
英国 10月マネーサプライM4(前年同月比)

19:00
ユーロ圏 11月経済信頼感
ユーロ圏 11月消費者信頼感(確定値)-

22:00
ドイツ 11月消費者物価指数(CPI、速報値)(前月比)

22:30
米国 10月個人消費支出(PCE)(前月比)
米国 10月個人所得(前月比)
米国 10月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前月比)
米国 前週分新規失業保険申請件数

24:00
米国 10月住宅販売保留指数(前月比)

翌4:00
米国 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨

 

個人消費支出(PCE)

各家庭の家計支出の合計で、個人の消費動向を見極めるための経済指数。
発表は、米国商務省経済分析局。

この個人消費支出は、次の3部門で構成。
① 耐久財(自動車・家電製品等)
② 非耐久財(食品・衣料等)
③ サービス支出(旅行・外食等)

そして日本の場合は個人消費支出がGDPの約6割を占めていて、米国の場合はさらに多く、GDPの約7割を占めています。

とくにこの個人消費支出は、原油関連製品を大量に消費する米国では「原油価格」と密接な関係。
つまり原油価格が上昇すればガソリンや暖房器具などの燃料価格も上昇するので、個人消費支出にも悪影響が出てきます。

 

2018/11/29日(木曜日)
ドル円/今日の設定レンジ
上限は113.64円。下限は113.42円です

ターゲット

設定レンジの上限を越えたらー
113.71円、113.80円、113.94円がターゲット。

設定レンジの下限を越えたらー
113.35円、113.24円、113.13円をターゲットとします。

※設定レンジ内では、設定レンジの上限が抵抗線として上値を押さえ、設定レンジの下限が支持線として下値を支える目安となりますから気を付けてください。
また設定レンジの上限や下限を越えた後は、上限や下限が支持線や抵抗線となります。

 

「ドル円/今日の設定レンジ」下降トレンドラインが生成。しかし設定レンジ下限に向かって移動平均線(75)

20181129_1uy_p

 

「ドル円/日足」上昇のための調整反落

20181129_duy_p

 

愛菜の実戦トレード 今日の攻略法

今日のドル円は上昇するための材料が乏しいです。

今晩は、「個人消費支出」がありますが、市場は「利回り」にだけ集中しているようです。

ですから昨日と同じで、発表後の流れを確認するには「米国10年債利回り」を見る必要があると思っています。

 

米中首脳会談がほぼ成功裏に終わると市場が考え始めると、ドル高で利益を取るためにそれまでの間はドル売りで対応。

逆であれば、今日明日で114.00円を目指す展開になるでしょう。

 

今日午前10時発表の「銀行仲値」は113.64円。
普通は発表時点で、なんとかその価格までつけるのですが、今日はそのようなこともなく下落。
買い上げを諦めている雰囲気です。

欧米時間になって、ユーロ他の通貨ペアでドルが上がってきたらドル円も買い場を探します。
昨夜のドルとユーロの逆相関は、ユーロ勢がドルを買い戻したから。

正午時点での
「ドルインデックス」は売り
「米国10年債利回り」も売り

そうなると反転の可能性があっても、それはアメリカ時間になってからではないでしょうか。

アメリカ時間になったら、それまでの取引は忘れてまっさらな気持ちでチャートに向かいましょう。

 

私は「設定レンジ」を厳守することは当然として、日欧時間は「売り」米国時間は「買い」の気持ちで今日はトレードしてみます。

今日も、頑張りましょう、ね。

 

※「愛菜の実戦トレード」の内容は、あくまでも書いている時点というのが前提ですから、要人発言や報道で相場の流れが変わったり、経済指標の発表直前の価格で考えていたように動かないことがあったりするので注意してください。

※欧州勢が参入してくる午後3時~午後4時と、アメリカ勢が参入してくる午後10時前後には相場の流れが大きく変化することがありますから注意が必要です。

愛菜