常勝必見の「ドル円/今日の設定レンジ」は毎日更新⇒

FXは投資の対象ですが、基本は資金移動の手段

こんにちは。天野愛菜です。

FXは資金移動の手段です。
つまり国を超えてモノやサービスを売買するための資金交換システム。
モノやサービスには、国債・株などの金融商品も含まれるために、金利が高い国の通貨を買ったり、スワップを利用して利ざやを稼いだり、その国の株式に投資する時も通貨交換をします。

お問い合わせからいただくメールを読んで思うことで、海外のトレーダーとは決定的に違うところは、私たち日本人はどうしても、これからどうなるだろうという「予想」が先に立ってしまって、相場の「解釈」がおろそかになっている、ということです。

海外トレーダーは今あるその価格がどうして妥当なのだろう、という「解釈」をした上で「予想」たてます。
そしてその予想が外れたときには、成り行きで「損切り」をするわけではなくて、あらかじめ「こうなったらこうしよう」と決めています。
ですからあ~失敗、と嘆いて終わることあっても、損を取り返そうと躍起になることが少ないかな。
一度冷静になって、現在の相場を解釈し直して、再度挑戦です。

ECBドラギ総裁の記者会見からのドル安についての捉え方

さて前置きはこのくらいにして、まずは昨日のECB理事会の声明とECBドラギ総裁の記者会見からの相場の動きについて。

昨日のドラギ総裁の記者会見を受けて、ドルが「全面高」となったことが注目。
ただし、ドル円を除いてはーという注釈が付きます。

一般的な解釈では、ドルが他の通貨に対して全面高になると、ドル円も「ドル高」となります。
しかし昨日は違いましたが、私にメールをくださる海外トレーダーさんたちの意見はこうです。

「MANAがドル円は下がったというけど、ダマシを抜かせば111.75円から111.55円の20Pips程度でしょう。下がったと解釈するのは間違い。これは明日の雇用統計に向けての調整と考えた方がいいよ。」

 

「現在のドル円は、112円台に定着していない。推測だけどドル円の投資家たちは上限を112円と見切って雇用統計に備えているのではないか。上がっても112.00円前後。下がっても111.00円前後。雇用統計の利幅を考えると111.50円付近に滞留していた方がやりやすい。」

 

「日本円は、マイナス金利のくせに世界の基軸通貨のドルと双璧をなしている。それは日銀と財務省の金融政策の成果だ。下がったと解釈すると明日のトレードを間違った結果に導くよ。」

 

「ドルは依然として最強通貨だ。日本円に対してだけ弱いはずはない。強いていうならば、欧州の投資家が、明日の日経平均株価が下がったところで、月曜日にでも買い上げるつもりで円を買ったんじゃないの。」

 

ユーロが下落した要因は、昨日のBlogに書きましたが、ECBが進める第三弾の「貸出条件付き長期資金供給オペ(TLTRO)」の<9月実施>。

市場は6月実施で、イタリアの第二回分の償還に間に合わせることが賢明であるのに9月としたこと。

「ECBも腑抜けだね。欧州委員会の意向に沿った。前回12月の声明でECBは、欧州経済は堅調であるがごとく語っていたけど、それも欧州委員会を忖度したのかな。今回OECD(経済協力開発機構)の世界経済の見通し発表が、前日だったのが効いたね。実体経済に合わせざるを得なかった。それにしても9月とは、その根拠が曖昧すぎる。記者の質問にドラギ総裁はしどろもどろだったしね。

雇用統計からのドル円の動き

雇用統計の前哨戦の2つ

3/6「2月 ADP雇用統計」[前月比]
結果:18.3万人 予想:18.9万人 前回:21.3万人

3/7「2月 チャレンジャー人員削減数 [前年比]
結果:117.2% 予想:―% 前回:18.7%

今晩の「2月非農業部門雇用者数変化 [前月比]」*
結果:―万人 予想:18~18.5万人 前回:30.4万人

とりあえず海外サイトを片っ端から調べました。
予想値には幅がありますね。
前回値よりも結果は悪いと予想していることは、どこも共通でした

そして注目の平均時給は、+3.3の予想が平均値。

「昨年の8月以降7ヶ月連続で+3.0になるか」を市場は注目。

そうなると年二回の「利上げ」の可能性が出てくるからです

問題は、+3.0になるか注目といっておきながら市場予測は+3.3。

ハードルを高く上げています。
市場予想値よりも結果が悪ければ、ドル円は下落します。
ドル高は望むけれど、利上げはやめてほしいなぁ、というのが、市場の本音なのでしょうか。

雇用統計発表後のドル円の動きは、大きく上下に振れて元の位置か、下落と考えている海外トレーダーさんたちが多いです。

そこで本日のトレード方法のご参考は、「愛菜の実戦トレード」で書きます。

 

昨日の主な経済指標の結果

21:30 米国
2月 チャレンジャー人員削減数 [前年比]
結果:117.2% 予想:―% 前回:18.7%

22:30 米国
10-12月期 四半期非農業部門労働生産性・改定値 [前期比]
結果:1.9% 予想:1.6% 前回:1.8%

昨日の主な要人発言

ECB(欧州中央銀行)声明
「少なくとも2019年末までは金利を据え置く予定」
「貸出条件付きの長期資金供給オペ(TLTRO)は、9月より開始する」

ドラギECB総裁
インフレ見通しは、2019年は1.2%(1.6%)、20年は1.5%(1.7%)、21年は1.6%(1.8%)」
※()カッコは12月時点の見通し
GDP成長率見通しは、2019年は1.1%(1.7%)、20年は1.6%(1.7%)、21年は1.5%(1.5%)」
※()カッコは12月時点の見通し
「経済見通しに対するリスクは依然として下向き」
「ECBの新たな措置に関する決定は全会一致」

昨日のトレード 利益57銭

○上限・下限 第1ターゲット

昨日の「ドル円/今日の設定レンジ」
上限は111.73円。下限は111.57円。

上限越えのターゲットは
111.79円、111.87円、111.95円、112.12円。
下限越えのターゲットは
111.50円、111.42円、111.36円、111.12円。

設定レンジ内のバランスラインは、111.64円と111.61円。

———-欧米時間———-
1回目 20:00
バランスライン111.64円→DayPivot111.85円。「買い」21銭。

2回目 22:45
上限・第1ターゲット111.79円→設定レンジ上限111.73円。「売り」6銭。

3回目 23:25
設定レンジ上限111.73円→設定レンジ下限111.57円。「売り」16銭。

4回目 1:00
下限・第1ターゲット111.50円→バランスライン111.64円。「買い」14銭。

今日のドル円に影響を与えそうな経済指標

※発表時間ですぐに相場が反応したり、ドル円以外の通貨を経由して影響を受けたり、発表時の価格がそれ以降の相場の参考レートになったりします。

3月8日 (金曜日)
米国  雇用統計
中国 2月貿易収支(米ドル)
中国 2月貿易収支(人民元)

8:30
日本 1月全世帯家計調査・消費支出(前年同月比)

8:50
日本 10-12月期四半期実質国内総生産(GDP、改定値)(前期比)
日本 10-12月期四半期実質国内総生産(GDP、改定値)(年率換算)
日本 1月国際収支・経常収支(季調前)
日本 1月国際収支・経常収支(季調済)
日本 1月国際収支・貿易収支

14:00
日本 2月景気ウオッチャー調査-現状判断DI
日本 2月景気ウオッチャー調査-先行き判断DI

16:00
ドイツ 1月製造業新規受注(前月比)
ドイツ 1月製造業新規受注(前年同月比)

22:30
米国 2月非農業部門雇用者数変化(前月比)
米国 2月失業率
米国 2月平均時給(前月比)
米国 2月平均時給(前年同月比)
米国 1月住宅着工件数(年率換算件数)
米国 1月住宅着工件数(前月比)

愛菜の経済指標・用語解説

景気ウオッチャー調査・DI

DIとは「ディフュージョン・インデックス(Diffusion Index)」の略。
<Diffusion=上昇、拡張 Index=指数>
景気を敏感に感じるような職種に就いている人々(小売店の店主、タクシードライバー、コンビニの店長、ホテルの従業員など)約2千人を対象とした調査結果を指数にしたもの。
内閣府が発表。
構成項目は、
「家計動向関連」…小売り、飲食、サービス、住宅
「企業動向関連」…製造業、非製造業
「雇用関連」

これには、3ヶ月前と比較した「現状判断DI」と2~3ヶ月先を予測する「先行き判断DI」があります。
50を上回れば景気は拡張局面にあり、下回れば景気は後退局面にある目安とされています。

雇用統計

雇用情勢を調査した景気関連の経済指標。
米国の雇用統計は、毎月第1金曜日に米国労働省が発表します。

ひとくちに雇用統計といっても
失業率・非農業部門就業者数・製造業就業者数・建設業就業者数・小売業就業者数・金融機関就業者数・週労働時間・賃金・平均時給、などがあります。

とくに注目されているのは、非農業部門就業者数の増減(変化)。
米国では業績が悪化すれば、レイオフ(一時帰休)することが多く、日本に比べて、就業者数の増減と景気の連動性が強い傾向にあります。
こうしたことから、この数値が事前予想より大幅に改善あるいは悪化していた場合、ドル円・ユーロドルなどが敏感に反応することが多いことが特徴です。

また最近では「平均時給」で市場が動くことも多くなりました。
一番の理由はFRB(連邦準備制度理事会)が、利上げの要因として重視しているからです。

2019/03/08(金曜日)
ドル円/今日の設定レンジ
上限は111.65円。下限は111.35円です

ターゲット

設定レンジの上限を越えたらー
111.79円、111.85円、112.00円、112.12円がターゲット。

設定レンジの下限を越えたらー
111.26円、111.15円、111.06円、110.95円をターゲットとします。

※設定レンジ内では、設定レンジの上限が抵抗線として上値を押さえ、設定レンジの下限が支持線として下値を支える目安となりますから気を付けてください。
また設定レンジの上限や下限を越えた後は、上限や下限が支持線や抵抗線となります。

「ドル円/今日の設定レンジ」下降トレンド

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「ドル円/日足」上限111.85円 下限111.15円

愛菜の実戦トレード 今日の予想・攻略法

今晩というか、日本時間で明日の正午にFRBのパウエル議長が「スタンフォード経済政策研究所」で基調講演。利上げについての言及があるかも知れないと注目されています。
当然、トレードは終了している時間ですが、今晩にも講演要旨が米系メディアに配布されるそうです。
そこからいつものように大手ファンドに流れて、来週のポジション調整が始まります。
変な動きが出てきたら要注意です。

さて今日の雇用統計トレード

雇用統計の発表後の「ドル円の動き」については、海外トレーダーさんたちは「売り」であろうと分析していて、夕方頃からポジションメイクに入ります。
つまり上がったところから下がると想定。
私が知っている限りですが、プロの方々はコンピューターのシステムに「こうなったら、こうしろ」とプログラミングするので、個人投資家は太刀打ちできません。

そこでどうするかー

「愛菜の実戦トレード」で何度か書いていますが、
「愛菜の経済指標トレード」はズバリ「逆バリ」です。

引っかからなかったら、「損はしなくてよかったなぁ」と自分を慰める戦法です。

1日ピボット・1時間ピボット・設定レンジ&ターゲットライン・5分足チャートのボリンジャーバンドを使用します。

直前の現在価格より、25~30銭以上離れた1日・1時間ピボットのR1~R3やターゲットライン、5分足チャートのボリンジャーバンド+3σに「売り」ポジションを設定。

直前の現在価格より、25~30銭以上離れた1日・1時間ピボットのS1~S3やターゲットライン、5分足チャートのボリンジャーバンド-3σに「買い」ポジションを設定。

最初は上下に1本ずつ。2本以上設定するとナンピン状態に陥いる可能性があります。
そしてさらにポジションを作ってナンピン解消に神経を使うので、出来れば一本勝負で、負けないことを優先します。

ただしこの方法は、ポジションが約定してから「危ない!」と直感したら速攻で決済することが重要です。大きく動く分だけ、大きな後悔をする可能性があるからです。

はじめての方は、今日は様子見。
何度かトライされている方は、今までの経験から値幅を見極めてください。

相場ですから、必ず勝てる保証はありません。
試してみて失敗しても、私に責任転嫁しないでね。

★正午現在★
「ドルインデックス」 日足=買い 1時間足=買い

「米国10年債利回り」 日足=低下 1時間足=低下
「ユーロドル」 日足=ユーロ売り/ドル買い 1時間足=ユーロ売り/ドル買い

★米ドルと日本円の強さの比較★
1時間足 米ドル<日本円
日足   米ドル>日本円

※「愛菜の実戦トレード」の内容は、あくまでも書いている時点というのが前提ですから、要人発言や報道で相場の流れが変わったり、経済指標の発表直前の価格次第では考えていたように動かないことがあったりするので注意してください。

※欧州勢が参入してくる午後3時~午後4時と、アメリカ勢が参入してくる午後10時前後には相場の流れが大きく変化することがありますから注意が必要です。

明日からシンガポールに行ってきます。
マキちゃんがニューヨークで設立した「ファンド」のシンガポール支社の開所式。

あさっての開所式は、ウィッグをつけてマキちゃんから昨年もらったこんな感じの服。
肩幅あるし、胸が浮いてるけど…。

マキちゃんのファンドの名誉総裁に就任した「おじいちゃん」と久しぶりの再会。
いろいろと仕事をマキちゃんから仰せつかっていますが、きっと気もそぞろになるのでしょう。

今からウキウキ!

でも今日のトレードは、しっかりやります。

よい週末をお過ごしください。
今週もBlogを読んでくださってありがとうございました。

天野 愛菜(まな)