常勝必見の「ドル円/今日の設定レンジ」は毎日更新⇒

こんにちは。天野愛菜です。

今日は午前6時の早朝便で那覇から羽田へ。
ただいま、ニューヨークに行っているマキちゃんのお客様をご案内して、長野新幹線の車中です。
「ONSEN(温泉)」めぐり。
ロンドンからの長旅と時差ボケでお疲れのご様子。
その間で、Blogを書いています。

そんな訳で、今日の午前中のトレードはなし。

昨日のBlogのヘッドは「設定レンジ越えの急騰急落に注意」でした。
なんでわかったの?とお問い合わせをいただきましたが、結論から言えば、海外トレーダーのみなさんからいただくメールの大半がそうだったから。

理由はマチマチだったのですがー
・一番多かったのが、109.40円でストップロスからの急落。
・次が中国人投資家によるドル売り。
・3番目が、中国人投資家による米国の短期債券売りによる逆イールド。

いずれにしても先日のBlogで書いた、中国による「ドル売り、債券売り」がこっそり始まったのかも知れません。

中国によるアメリカへの宣戦布告

ここで、経済エコノミストの方々とは違って、実際に現場でトレードをしている海外のプロの方々の今後の見立てを紹介しておきますね。

その考えの基本にあるのはー
「中国はアメリカに<宣戦布告>をした」ということ。
それは先日アメリカで行われた米中閣僚級貿易協議の終了後の記者会見で、中国・劉鶴副首相が放った発言。

「アメリカが米中通商協議で合意をしたいのであれば、アメリカが先に追加関税を全廃せよ。」

― みなさん耳を疑いました。
そしてその裏に隠れている中国の本当の意志を感じ取りました。

そこから考えました。
― まさかあのトランプ大統領が、
「習近平さん、失礼いたしました。わたしが間違っていました。知的財産も中国に上げます。米国企業からの技術移転もどんどんやってください。ファーウェイの5Gをアメリカの軍事産業で使わせてもらいます。」
― 間違ってもそんなことは言わないでしょうと。

世界に冠たる米国やトランプ大統領が、中国にひれ伏すなんてあり得ないこと。
それを中国は「米中通商協議の合意のための第1条件」にあげました。

中国は賭けに出た、と言われています。
失敗しても、世界経済も道連れだから勝ちも負けもないだろう、と。

習近平国家主席の自信はどこにあるかー。

それは国連に代わる存在になると環球時報が報道している先月4月25日から27日までに行われた第2回「一帯一路国際会議」に世界中から150以上の国、90以上の国際機関、5000人以上が、習近平主席の元に集まったこと。

国連の加盟国は193ヶ国ですから、第2の国連と喧伝しているのもあながちウソとは言えない規模です。
首脳または首脳級、閣僚級の高官、国際機関の幹部が勢揃いでした。

さらに中国は、アフリカの53ヶ国とBRICS+22ヶ国を束ねています。

そこでアメリカとは冷戦状態になっても、中国は経済援助、輸入拡大をニンジンにして「一帯一路国際会議」に参加している国を支配している限りは大丈夫ということなのでしょうか。

その大前提が、先日のBlogで書いた、中国政府がドンドン印刷出来る「人民元の世界基軸通貨」にあることはいうまでもありません。

中国の弱点

それは人類の有史以来、中国というか漢民族は「戦争に勝ったことがない」ということです。

ただ唯一言える漢民族の強みは「人口が多い」ということ。「人口が増えやすいDNA」を持っているという学者もいます。
人口の多さで経済でも他国を圧倒してきた中国ですが、それがいまでは少子高齢化が進行しています。

中国の投資家が、漢民族による世界制覇に自信を持っているのが、万里の長城を作り中国の全土を掌握したとする「秦の始皇帝」の存在。

今では習近平国家主席を、毛沢東を越えた「秦の始皇帝」の再誕という人民もいるくらいです。
しかし「秦の始皇帝」の在位期間はわずか11年。
亡くなった4年後に秦国は滅亡しています。

そもそも学説では、「秦」とは「大秦=ローマ帝国」の出張所という意見もあって、「始皇帝」は鼻が高く青い目と文献にあることから、「漢民族ではないでしょう」と都市伝説業界では言われています。

アメリカも受けて立つ

昨日ブルームバーグ通信が、
「トランプ米大統領はEUと日本からの自動車輸入に対する関税発動の判断を<最大で6ヶ月延期する」と報道しました。

これは観測気球と言われているのですが、この報道で
米国株価は上昇。ドル円も上昇しました。
アメリカにとってドル円は、オマケのようなものでしょうが、株価には大きく寄与しました。

そしてEUと日本には、ムリなことは言わないから、中国とは距離を置け、と暗に求めたようなものです。

 

前置きが長くなりましたが、今、現実的な海外トレーダーの人たちは、米中貿易協議おける「合意はない」という前提で相場を考えています。
具体的な朗報が出るまでは、ドル買いは控えておこうというスタンスです。

それから日本市場が開いている時間は、中国による米国の国債のイールドカーブの逆転を連想させる動きはない、といいます。

安倍首相が上手に中国とも向き合っているからでしょう。
さすがです。(わたしに言われても嬉しくないか…。)

 

藤の花にしがみついている蜂。
まるで相場のなかのわたしみたい。

昨日の主な経済指標の結果

11:00 中国
4月 小売売上高 [前年同月比]
結果:7.2% 予想:8.6% 前回:8.7%
4月 鉱工業生産 [前年同月比]
結果:5.4% 予想:6.5% 前回:8.5%

15:00 ドイツ
1-3月期 国内総生産(GDP、速報値) [前期比]
結果:0.4% 予想:0.4% 前回:0%
1-3月期 国内総生産(GDP、速報値) [前年同期比]
結果:0.7% 予想:0.7% 前回:0.6%
1-3月期 国内総生産(GDP、速報値、季調前) [前年同期比]
結果:0.6% 予想:0.7% 前回:0.9%

18:00 ユーロ圏
1-3月期 四半期域内総生産(GDP、改定値) [前期比]
結果:0.4% 予想:0.4% 前回:0.4%
1-3月期 四半期域内総生産(GDP、改定値) [前年同期比]
結果:1.2% 予想:1.2% 前回:1.2%

20:00 米国
MBA住宅ローン申請指数 [前週比]
結果:-0.6% 予想:―% 前回:2.7%

21:30 米国
4月 小売売上高 [前月比]
結果:-0.2% 予想:0.2% 前回:1.7%
4月 小売売上高(除自動車) [前月比]
結果:0.1% 予想:0.7% 前回:1.3%
5月 ニューヨーク連銀製造業景気指数
結果:17.8 予想:8.5 前回:10.1

21:15 米国
4月 鉱工業生産 [前月比]
結果:-0.5% 予想:0% 前回:0.2%
4月 設備稼働率
結果:77.9% 予想:78.7% 前回:78.5%

23:00 米国
5月 NAHB住宅市場指数
結果:66 予想:64 前回:63
3月 企業在庫 [前月比]
結果:0% 予想:0% 前回:0.3%

昨日の主な要人発言

麻生財務相
「為替に関して、米財務省は、米通商代表部ほど激しく言ってこない」

ブルームバーグ通信
「トランプ米大統領はEUと日本からの自動車輸入に対する関税発動の判断を<最大で6ヶ月延期する」と報道。

昨日のトレード 利益1円17銭

○下限・ターゲット オールクリア

昨日の「ドル円/今日の設定レンジ」
上限は109.69円。下限は109.52円。

上限越えのターゲットは
109.77円、109.85円、109.98円。
下限越えのターゲットは
109.44円、109.36円、109.22円。

設定レンジ内のバランスラインは、109.62円。

———-日本時間———-
1回目 9:01 「愛菜の3MAトレード」5分足
109.66円(Pivot 1H)→109.57円。「売り」9銭。

2回目 11:10「愛菜の3MAトレード」5分足
109.62円(Pivot 1H)→109.58円。「売り」4銭。

3回目 15:50
設定レンジ上限109.69円→設定レンジ下限109.52円。「売り」17銭。

———-欧米時間———-
4回目 17:30
設定レンジ下限109.52円→下限・第2ターゲット109.36円。「売り」16銭。

5回目 20:40
下限・第2ターゲット109.36円→下限・第3ターゲット109.22円。「売り」14銭。

6回目 22:20
下限・第3ターゲット109.22円→バランスライン109.62円。「買い」40銭。

7回目 23:25
設定レンジ下限109.52円→設定レンジ上限109.69円。「買い」17銭。

今日のドル円に影響を与えそうな経済指標

※発表時間ですぐに相場が反応したり、ドル円以外の通貨を経由して影響を受けたり、発表時の価格がそれ以降の相場の参考レートになったりします。

5月16日(木曜日)

8:50
日本 4月国内企業物価指数(前月比)
日本 4月国内企業物価指数(前年同月比)

18:00
ユーロ圏 3月貿易収支(季調済)
ユーロ圏 3月貿易収支(季調前)

21:30
米国 4月住宅着工件数(年率換算件数)
米国 4月住宅着工件数(前月比)
米国 4月建設許可件数(年率換算件数)
米国 4月建設許可件数(前月比)
米国 前週分新規失業保険申請件数
米国 前週分失業保険継続受給者数
米国 5月フィラデルフィア連銀製造業景気指数

愛菜の経済指標・用語解説

日本・国内企業物価指数

2000年までは「卸売物価指数」といっていました。
消費者物価指数が一般消費者の購入価格や動向の測定指数であるのに対して、国内企業物価指数は、企業間で取引される製品の価格や動向を測定し指数化したものです。
指数100の基準値は2005年としています。

発表は、日本銀行。

国内企業物価指数は、日本銀行が発表する「企業物価指数」の基本3分類のうちのひとつで、他には「輸出物価指数」「輸入物価指数」があります。

日本発の経済指標は、昨今のマイナス金利を反映して為替相場への影響は軽微です。
どにらかというと、発表10分後に開場される日経平均株価の動きを左右します。

ユーロ圏・貿易収支

ユーロ圏貿易収支は、EU加盟国28ヶ国のうちユーロ経済圏と言われる19か国全体のモノの輸出額と輸入額の差額(輸出額から輸入額を引いた額)を算出したものです。
輸出額はユーロ圏の成長率を反映し、輸入額は内需を表します。
発表は、ユーロスタット(Eurostat)=欧州委員会統計局。

対米貿易が黒字ということは、輸出額が輸入額を上回っているということ。
支払いはドルで受け取りますから、売り買いを相殺するとドル保有が増えます。
その実需で得たドルを米国の株式や債券に投資します。
そしてユーロ経済や米国経済に不安が出てくると、ドルを売ってユーロを買う行動になり、為替が動いてきます。
貿易収支は、為替レートに大きな影響与えると考えることが出来るのです。

米国・住宅着工件数

着工建築物の中から住宅だけに特化した指数。
米国商務省が1ヵ月単位の着工件数と前月比で発表します。
住宅投資が活発化すると、それに伴って家具や家電製品などの耐久財の購入も増加するために景気動向と密接な関連性があると考えられています。景気変動や個人消費動向を予測する上でも重要な指標のひとつです。
また住宅着工件数は、金利状況にも左右されていることも覚えておいてください。

米国・建設許可件数

米国商務省が、建設を始めるために取得された許可証数と前月比を、1ヵ月単位で発表します。
着工前の件数なので、足元と近い将来の景気判断ができます。
なお住宅の建設許可は、全米すべての地域で必要ではないので、建設許可件数は景気動向の概要として認識されています。

新規失業保険申請件数

失業者が初めて失業保険給付を申請した件数を集計したものです。
発表は米労働省雇用統計局。
毎週集計したものを翌週の木曜日に公表します。
週次指標なので、景気先行性指数として用いられています。
先行性は、おおむね3ヶ月。
40万人を下回っていれば、雇用環境は良好と考えます。
とくに雇用統計の基準日である12日を含む週の結果は注目度が高くなります。

また祝日や工場が稼働停止となる夏休みなどの長期休暇、災害などが起因した申請件数の増加もあるので、4週を平均化して数値を分析するのが一般的です。

失業保険継続受給者数

失業者が継続して失業保険給付を受給している件数を集計したものです。
発表は米労働省雇用統計局。
毎週集計したものを翌週の木曜日に、新規失業保険申請件数と合わせて公表。
週次指標なので、景気先行性指数として用いられています。
先行性は、おおむね3ヶ月。
また祝日や工場が稼働停止となる夏休みなどの長期休暇、災害などが起因した申請件数の増加もあるので、4週を平均化して数値を分析するのが一般的です。

フィラデルフィア連銀製造業景気指数

フィラデルフィア地区(ペンシルバニア州、ニュージャージー州、デラウエア州)の製造業の景況感や経済活動を示す景気関連の経済指標のこと。
発表は、フィラデルフィア連邦準備銀行。
非農業部門就業者数・失業率・製造業の新規受注と在庫・仕入れ価格・販売価格・平均賃金・個人所得などの項目から構成されていますが、注目されているのは、仕入れ価格指数と販売価格指数。

■アメリカ製造業の景気判断
① ニューヨーク連銀製造業景気指数<方向性を見る>

② フィラデルフィア連銀製造業景気指数<市場がコンセンサスを作る>

③ ISM製造業景況指数<数値で景気実態を確認する>

※5月のアメリカ製造業の景気判断
① 5月ニューヨーク連銀製造業景気指数(5/15水曜日)
↓・景気の方向性を見る
② フィラデルフィア連銀製造業景気指数 (本日)
↓・製造業の景気の実態に対して市場はコンセンサス(同一の考え方)を持つ。
③ ISM製造業景況指数 (6月3日・月曜日)

★数値で景気実態を確認して、コンセンサス(市場予想)と違えば大きく相場は動きます。
アメリカ製造業の景気判断。

2019/05/16(木曜日)
ドル円/今日の設定レンジ
上限は109.58円。下限は109.34円です

ターゲット

設定レンジの上限を越えたらー
109.65円、109.79円、109.88円がターゲット。

設定レンジの下限を越えたらー
109.25円、109.15円、109.05円をターゲットとします。

設定レンジ内のバランスラインは、109.48円です。

※設定レンジ内では、設定レンジの上限が抵抗線として上値を押さえ、設定レンジの下限が支持線として下値を支える目安となりますから気を付けてください。
また設定レンジの上限や下限を越えた後は、上限や下限が支持線や抵抗線となります。

※設定レンジ&ターゲットはボラティリティ(変動)を考慮していますが、オーバーシュート(行き過ぎた動き)する可能性があることにも注意してください。

「ドル円/今日の設定レンジ」テクニカルは「売り」

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「ドル円/日足」上限110.83円 下限109.65円

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愛菜の実戦トレード 今日の予想・攻略法

今晩注目の経済指標は
「21:30 米国 4月住宅着工件数」です。
結果はよいでしょう、という為替予報。

しかし今日のドル円は、米国小売大手「ウォルマート」の決算などによる米国株価動向によると言われています。
あと米国国債利回り。

ドル円のマインドは上がっているのですが、日本、アメリカ、中国の実体経済をみると「そうでもないよね。」という感じなので、今日のわたしの戦略は「売り」と「戻り売り」を基本にします。
設定レンジ上限を越えても、ターゲットからの「売り」が無難かな。
「設定レンジ&ターゲット・Pivot」と、今日は「愛菜の3MAトレード」15分足でトレードを組み立てます。

 

※「愛菜の実戦トレード」の内容は、あくまでも書いている時点というのが前提ですから、要人発言や報道で相場の流れが変わったり、経済指標の発表直前の価格次第では考えていたように動かないことがあったりするので注意してください。

※欧州勢が参入してくる午後3時~午後4時と、アメリカ勢が参入してくる午後10時前後には相場の流れが大きく変化することがありますから注意が必要です。

 

車窓から見える山並みは、昨日の雨で洗われたのか新緑がキレイ。
わたしはやっぱり山が好き。

今日も頑張りましょう。
わたしもなんとか時間を見つけてトレードしたいです。

天野 愛菜(まな)