常勝必見の「ドル円/今日の設定レンジ」は毎日更新⇒

こんにちは。天野愛菜です。

昨日は、日本時間の午後9時半に「パウエルFRB議長の議会証言の原稿」が公表された瞬間、ドル円は一気に急落し、米国株価は急騰しました。

ドル円は108.51円まで急落、その後第2ターゲットの108.72円まで戻しました。

そして日本時間の午後11時。
ゆっくり下降。昨日の節目となった108.57円を抜けると、本格的な下降トレンド。

こうなると途中で上昇はあっても、下降は下降。
わたしは「FOMCの議事要旨」公表の午前3時まで、第2ターゲットの108.72円からの「売り」ポジションをキープ。目覚ましを午前3時にセットしてウトウトしました。

以下は、午後9時半に公表された「パウエルFRB議長の議会証言の原稿」から抜粋・要約したものです。

昨日のパウエルFRB議長の議会証言から

現在の経済情勢と見通し

経済は2019年前半にかなり好調に推移し、景気の拡大は11年目となりました。
しかし、インフレ率は連邦公開市場委員会(FOMC)の対称的な2%という目標を下回っています。
それは、貿易の緊張や世界経済の成長に対する懸念によるものです。

 

「労働市場」は依然として健全です。
しかし、人種や、都市と農業地域の雇用や賃金の格差はこの10年間で拡大しています。

 

「2019年第1四半期の国内総生産」は、前年のペースと同様に年率3.1%で増加しました。
しかし、設備投資の成長は著しく減速したように見え、第2四半期の全体的な成長は緩やかになったようです。
設備投資の減速は、貿易の緊張と世界経済の成長鈍化に対する懸念を反映している可能性があります。

 

「個人消費支出(PCE)の物価指数」は昨年までは堅調に推移してきましたが、今年初めに低下し、5月に1.5%になりました。食料とエネルギーの価格を除外したコア指数も、5月には1.6%でした。

 

私たちの基本的な見通しは、経済成長は堅調に推移し、労働市場は堅調に推移し、インフレは2%目標に向かって緩やかに上昇すると考えてきました。

ただし、この見通しについての不確実性がここ数カ月で増加してきました。


それは主要な外国(中国)の経済活動の鈍化が、米国経済に影響を与える可能性があり、さらに貿易の動向、連邦政府の債務限度額、Brexitなど、政府の政策的課題が解決されていません。
それによって弱いインフレが、我々の予想に反してさらに持続的になるというリスクがあります。
私たちはこれらの動向を注意深く監視しており、米国の経済見通しおよびインフレに対するそれらの影響を引き続き注視しなければなりません。

米国の失業率は低く他国と比較してもよいのですが、政府は顕在化している労働格差に対処して、長期的に賃金と生活水準の上昇につながる生産性の向上を促進すべきであると考えます。
また、連邦債務の増加に懸念を持っています。

金融政策

5月のFOMCまでは、比較的安定した経済状況であったと考えています。

しかしそれ以降、米中貿易摩擦による影響が出てきて、より大きな不確実性を生み出しています。
貿易交渉があたかも進展しているかのように見せてはいますが、実体経済の鈍化は進んでいます。
それによる世界経済の弱さが米国経済に影響を与え続けるであろうという懸念を提起しています。

6月のFOMCでは、経済見通しとインフレ圧力の弱さについての不確実性の高まりを踏まえて、景気の拡大を維持するために適切に行動することを表明しました。

それ以降、我々は経済状況を注視してきました。

7月のFOMCでは、インフレ率と失業率に基づいて、政策金利の適正化が検討されるでしょう。
それを実行するには慎重な判断が必要ですが、私は政策金利の適正化が必要であると考えています。

 

桔梗だよ。花言葉は「永遠の愛」。
待ち続ける愛という意味もあるらしい。
それは悲しい…。

昨日の主な経済指標の結果

8:50 日本
6月国内企業物価指数(前月比)
結果:-0.5% 予想:-0.3% 前回:-0.1%
6月国内企業物価指数(前年同月比)
結果:-0.1% 予想:0.3% 前回:0.6%

10:30 中国
6月消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
結果:2.7% 予想:2.7% 前回:2.7%
6月生産者物価指数(PPI)(前年同月比)
結果:0.0% 予想:0.3 %前回:0.6%

17:30 英国
5月・月次国内総生産(GDP)(前月比)
結果:0.3% 予想:0.3% 前回:-0.4%
5月鉱工業生産指数(前月比)
結果:1.4% 予想:1.5 %前回:-2.9%
5月鉱工業生産指数(前年同月比)
結果:0.9% 予想:1.2% 前回:-0.1%
5月製造業生産指数(前月比)
結果:1.4% 予想:2.1% 前回:-3.9%
5月商品貿易収支
結果:-115.24億ポンド 予想:-125.50億ポンド 前回:-121.13億ポンド
5月貿易収支
結果:-23.24億ポンド 予想:-32億ポンド 前回:-37.16億ポンド

20:00 米国
MBA住宅ローン申請指数(前週比)
結果:-2.4% 予想:――% 前回:-0.1%

23:00 米国
5月卸売在庫(前月比)
結果:0.4% 予想:0.4% 前回:0.8%
5月卸売売上高(前月比)
結果:0.1% 予想:――% 前回:-0.4%

昨日の主な要人発言

ジョージ米カンザスシティー連銀総裁
「インフレ期待が急上昇する気配はないが、ないとは言えない」

トランプ米大統領
「イランへの制裁を大規模に、まもなく増やす」

FOMC議事要旨
「世界的経済減速のリスクが高まる中、多くのメンバーは利下げの根拠が強まったと認識」
「しかし数人のメンバーは、利下げは必要ないと発言」
「数人のメンバーは、近い将来の利下げは予防的措置と認識」
「多くのメンバーは、インフレ目標2%到達に懐疑的」

ブラード米セントルイス連銀総裁
「0.25%の利下げでは、大きな影響を与えないだろう」
「利下げをするとしても、それは予防的利下げ」
「現時点での0.5%の利下げは行き過ぎ、緩やかな利下げが必要」

昨日のトレード 利益73銭

○下限・第3ターゲット越え

昨日の「ドル円/今日の設定レンジ」
上限は108.98円。下限は108.85円。

上限越えのターゲットは
109.05円、109.13円、109.20円。
下限越えのターゲットは
108.80円、108.72円、108.65円。

設定レンジ内のバランスラインは、108.88円。

———-欧米時間———-
1回目 21:30
設定レンジ下限108.85円→108.61円(Pivot Day・S1)。「売り」24銭。
※パウエルFRB議長・議会証言原稿公表で下落
急落に備えて、あらかじめ設定レンジ下限で「売り」ポジションを作っていました。

2回目 22:30 「愛菜の3MAトレード」5分足
108.55円(適応型移動平均線)→第2ターゲット108.72円。「買い」17銭。

3回目 23:10
第2ターゲット108.72円→108.40円(午前3時)。「売り」32銭。

今日の午後から明日の午前中で、ドル円に影響を与えそうな経済指標

※発表時間ですぐに相場が反応したり、ドル円以外の通貨を経由して影響を受けたり、発表時の価格がそれ以降の相場の参考レートになったりします。

7月11日(木曜日)
米国 6月の米消費者物価指数(CPI)

13:30
日本 5月第三次産業活動指数(前月比)

15:00
ドイツ 6月消費者物価指数(CPI、改定値)(前月比)
ドイツ 6月消費者物価指数(CPI、改定値)(前年同月比)

20:30
ユーロ圏 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨

21:30
米国 6月消費者物価指数(CPI)(前月比)
米国 6月消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
米国 6月消費者物価指数(CPIコア指数)(前月比)
米国 6月消費者物価指数(CPIコア指数)(前年同月比)
米国 前週分新規失業保険申請件数
米国 前週分失業保険継続受給者数

23:00
米国 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
■ 上院・銀行委員会/議会証言

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7月12日(金曜日)
中国 6月貿易収支(米ドル)<11:00 不確定>
中国 6月貿易収支(人民元)<11:00 不確定>

午前中
ドル円に影響を与えそうな経済指標の発表はありません。

愛菜の経済指標・用語解説

日本・第三次産業活動指数

日本における第三次産業の活動を指数化したものです。
発表は、経済産業省。

第三次産業の分類は以下の13業種
「電気・ガス・熱供給・水道業」
「情報通信業」
「運輸業,郵便業」
「卸売業,小売業」
「金融業,保険業」
「不動産業,物品賃貸業」
「学術研究,専門・技術サービス業」
「宿泊業,飲食サービス業」
「生活関連サービス業,娯楽業」
「教育,学習支援業」(ただし、教育は対象業種から除外)
「医療,福祉」
「複合サービス事業」
「他に分類されないサービス業」

ドル円に対する重要度は高くありませんが、日本の経済動向を判断する上では大切です。

ドイツ・消費者物価指数(CPI)

消費者物価指数は、経済用語ではCPI(Consumer Price Index)。
消費者が購入するモノやサービスなどの物価の動きを把握するための統計指標です。
発表機関は、ドイツ連邦統計局。
ユーロ圏最大の経済大国ドイツの消費者物価指数は、欧州中央銀行(ECB)の金融政策に大きく影響を与えます。

米国・消費者物価指数

消費者物価指数は、経済用語ではCPI(Consumer Price Index)。
消費者が購入するモノやサービスなどの物価の動きを把握するための統計指標です。
発表元は、アメリカの労働省労働統計局。
最近では、FRB(連邦準備制度理事会)が国内インフレ率を分析するために注視。
そして市場は、米国金利動向の先読みをします。

新規失業保険申請件数

失業者が初めて失業保険給付を申請した件数の集計。
発表は米労働省雇用統計局。
毎週集計したものを翌週の木曜日に公表します。
週次指標なので、景気先行性指数として用いられています。
先行性は、おおむね3ヶ月。
40万人を下回っていれば、雇用環境は良好と考えます。
とくに雇用統計の基準日である12日を含む週の結果は注目度が高くなります。

また祝日や工場が稼働停止となる夏休みなどの長期休暇、災害などが起因した申請件数の増加もあるので、4週を平均化して数値を分析するのが一般的です。

失業保険継続受給者数

失業者が継続して失業保険給付を受給している件数を集計したものです。
発表は米労働省雇用統計局。
毎週集計したものを翌週の木曜日に、新規失業保険申請件数と合わせて公表。
週次指標なので、景気先行性指数として用いられています。
先行性は、おおむね3ヶ月。
また祝日や工場が稼働停止となる夏休みなどの長期休暇、災害などが起因した申請件数の増加もあるので、4週を平均化して数値を分析するのが一般的です。

2019/07/11(木曜日)
ドル円/今日の設定レンジ
上限は108.44円。下限は108.00円です

ターゲット

設定レンジの上限を越えたらー
108.50円、108.57円、108.72円、108.83円がターゲット。

設定レンジの下限を越えたらー
107.90円、107.80円、107.63円、107.53円をターゲットとします。

設定レンジ内のバランスラインは、108.35円、108.20円です。

※設定レンジ内では、設定レンジの上限が抵抗線として上値を押さえ、設定レンジの下限が支持線として下値を支える目安となりますから気を付けてください。
また設定レンジの上限や下限を越えた後は、上限や下限が支持線や抵抗線となります。

※設定レンジ&ターゲットはボラティリティ(変動)を考慮していますが、オーバーシュート(行き過ぎた動き)する可能性があることにも注意してください。

「ドル円/今日の設定レンジ」下値を探り その後上昇

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「ドル円/日足」上限108.80円 下限106.80円

20190711_duy_p

愛菜の実戦トレード 今日の予想・攻略法

欧州勢も米国勢も、そして今日になって日本勢も、とりあえず昨日の「パウエルFRB議長・議会証言」からの「売り」の利益確保が一巡したらー

さあ、心機一転のドル円相場。

これからは下値を探る展開。
下限・ターゲットは
第1ターゲット107.90円は、6/29の早朝の窓が開いた発射台。
第2ターゲット107.80円は、OP11日NYカット
第3ターゲット107.63円は、直近の下値。

つまりこれからの動きで107.90円を下抜けると107.80円の「OP11日NYカット」の攻防。
それをさらに下抜けると、大きな買いが待っている107.50円付近が視野に入ってきます。

あるいはどこかのタイミングで下値を確認したら、今日注目の経済指標
「21:30 米国 6月消費者物価指数(CPI)」まで、とりあえず買っておこうか的な考えかな。

その結果次第では、再度の下落。
結果がよければ、上限・ターゲット狙い。
第1ターゲット107.50円は、昨晩の急落の下値。
第2ターゲット108.57円は、昨晩の市場が意識した価格。
第3ターゲット108.72円は、昨晩午後11時の発射台。

そんなイメージで今日のトレードに挑んでみようと思っています。

 

※「愛菜の実戦トレード」の内容は、あくまでも書いている時点というのが前提ですから、要人発言や報道で相場の流れが変わったり、経済指標の発表直前の価格次第では考えていたように動かないことがあったりするので注意してください。

※欧州勢が参入してくる午後3時~午後4時と、アメリカ勢が参入してくる午後10時前後には、相場の流れが大きく変化することがありますから注意が必要です。

 

もうすぐ、わたしの大好きな夏。
今日も頑張りましょう、ね。

天野 愛菜(まな)