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制裁関税に対抗して元安誘導すれば基軸通貨の夢、消滅

こんにちは。天野愛菜です。

昨晩23時38分の大きな振れ。
「中国人民銀、香港で中央銀行手形を300億元発行へ」のヘッドラインニュース。

この時間のリークは、当然欧米市場を狙いアピールしたものでした。

表向きはアメリカのいうことに従ったフリの「元高誘導」です。
しかしその狙いは、人民元がドルに代わって世界基軸通貨となって、世界貿易を実効支配することが目的。

今回の措置は、昨年の11月7日、今年の2月13日、5月15日に続くもの。

制裁関税の緩和のために元安に誘導していますが、そのことは通貨的価値が薄まるわけで、そんな通貨が世界の基軸通貨として信用されることはありません。
そこで「元高誘導」。

トランプ大統領の中国に対する貿易制裁は、いろいろな視点で論じられていますが、金融世界で生きているわたしたちの間では、「一帯一路」「南沙諸島の実効支配」などの中国の動きを見て、最初から「ドルに代わる世界基軸通貨狙い阻止」と言われています。

 

国際通貨基金(IMF)が「人民元を特別引出権バケットに採用」

2016年10月1日。
国際通貨基金(IMF)は、人民元を特別引出権バケットに採用しました。

世界的な反対を、押し切って決めました。

簡単に言えば、
人民元には国際的な資産価値があるから、中国以外でも人民元が使えます。
米ドル・ユーロ・日本円・ポンドと同じです。」

 

そこで中国は「一帯一路」の域内では基軸通貨を「人民元」とすると宣言。
そして中国が設立して100カ国が参加国し、しかし中国だけが拒否権をもつ「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」においても、諸国に対する融資は「人民元」で実行すると宣言。

とりあえず現時点では、両方ともうまくいっていない訳です。

現在の中国は、南沙諸島の実効支配で「軍事的」には及第点ですが、「金融的」には落第点

 

そしてごり押し

先日フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領が、
「中国に南沙諸島を差し出したときに約束した<資金>が実行されていない」と怒った話をこのBlogで紹介しました。

そのときは詳しくは書きませんでしたが、実は中国は自前で新しく印刷した人民元を空輸してフィリピンに持って行っていたのです。

しかしロドリゴ・ドゥテルテ大統領が
「こんなものは使えないだろう。米ドルを持って来い。」といったら
「人民元は世界の基軸通貨だからこれを受け取って、フィリピンの通貨を人民元に変えろ」と返答があったのです。

フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領が「中国に騙された」と怒ったのはそういう事情からでした。

中国の焦り

そして今なぜ中国は焦っているのかというと、今年4月24日に習近平国家主席と会談した国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事が、10月1日に「欧州中央銀行の総裁」となって国際通貨基金(IMF)を辞めるから。

ちょっと深めに「IMF」を<ググる>と、汚職にまみれたIMFの実態がわかりますが、人民元が特別引出権バケットに採用されたとき、「ラガルドは中国に喰われた」と欧米のネットユーザーの間では盛り上がっていました。
実際のところはわかりませんが、ラガルド専務理事が「ドルに代わる人民元」への道に貢献してきたことは事実です。

今回の5月15日から間をおかないで、再度「中央銀行手形を発行」する事情は、ラガルド専務理事が国際通貨基金(IMF)を辞める前に、少しでも人民元の世界基軸通貨への道筋を前進させておきたい思惑が今の中国にはあるのです。

アメリカの出方

今晩のアメリカはどう出てくるのでしょうか。
そして為替はどう動いていくのでしょうか。
今日の人民元の対ドル基準値は、7.0136元。
制裁関税への対応を元安誘導で対処しながら、中央銀行手形で世界基軸通貨への道はしっかりと押さえています。

わたしたちは世界金融の先端で起こっている事象を捉えながら、しっかりとトレードしておおいに利益を上げていきましょう。

来週のBlogはお休みします

この5年間で、1週間も丸々トレードをお休みするのははじめてのこと。

目的はカラダの療養と、海外から来る猪八戒先生とマキちゃんのお客様の応接。
お茶だしや、お食事会のご相伴の席で情報収集してきますね。

予報では曇りの日の多い沖縄のお盆ですが、
わたしなりに頑張って、楽しい思い出と一緒に帰国していただきたいと思っています。

19日(月曜日)からBlogを再開します。

昨日のトレード 利益1円2銭

○下限・第1ターゲット

昨日の「ドル円/今日の設定レンジ」
上限は106.30円。下限は106.00円。

上限越えのターゲットは
106.40円、106.55円、106.68円。
下限越えのターゲットは
105.92円、105.80円、105.56円。

設定レンジ内のバランスラインは、106.18円、106.10円。

―――日本時間―――
1回目 14:30
バランスライン106.18円→106.03円(Pivot 1H・S3)。「売り」14銭。
※設定レンジ下限106.00円に届かず、戻ったところ。

―――欧米時間―――
2回目 16:05
バランスライン106.18円→バランスライン106.10円。「売り」8銭。

3回目 16:49
106.12円(Pivot 1H・Key)→106.04円(Pivot 1H・S1)。「売り」8銭。
※設定レンジ下限106.00円に届かず、戻ったところ。

4回目 19:45バランスライン
バランスライン106.10円→下限・第1ターゲット105.92円。「売り」18銭。

5回目 21:31
設定レンジ下限106.00円→バランスライン106.18円。「買い」18銭。

6回目 23:38
設定レンジ下限106.00円→バランスライン106.18円。「買い」18銭。

7回目 1:22
設定レンジ下限106.00円→バランスライン106.18円。「買い」18銭。

2019/08/09(金曜日)
ドル円/今日の設定レンジ
上限は106.03円。下限は105.76円です

ターゲット

設定レンジの上限を越えたらー
106.13円、106.23円、106.30円がターゲット。

設定レンジの下限を越えたらー
105.65円、105.57円、105.45円をターゲットとします。

設定レンジ内のバランスラインは、105.90円です。

※設定レンジ内では、設定レンジの上限が抵抗線として上値を押さえ、設定レンジの下限が支持線として下値を支える目安となりますから気を付けてください。
また設定レンジの上限や下限を越えた後は、上限や下限が支持線や抵抗線となります。

※設定レンジ&ターゲットはボラティリティ(変動)を考慮していますが、オーバーシュート(行き過ぎた動き)する可能性があることにも注意してください。

「ドル円/今日の設定レンジ」

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愛菜の実戦トレード 今日の予想・攻略法

今日の午前中のトレード。
難しかったですね。

106.00円突破を伺っている最中の10時15分。
「中国人民元の対ドル基準値は7.0136元」のヘッドラインニュース。
上下に14銭ほど振れて、元の位置。
正直言ってこの人民元に対して「こうなればこうする」というコンセンサスが、為替市場にはまだ出来ていません。

しかし思い切って買えない理由はあるのです。
それはトランプ大統領の
「かつての大統領と違って、私はFRBの政策でドル高になることはうれしくない。」発言と、
中国を「為替操作国」に指定したことによる米国通貨当局による為替介入不安がアタマをよぎるからです。

えー、為替介入してはいけないんじゃないの?
いいえ、米国だけはやるんです。いいんです。
世界基軸通貨の胴元ですから、他国は文句を言わないし、言えない。
大義名分は、世界通貨の安定のため。

今日の午前中のわたしは、
1回目 8:35
105.83円(Pivot 1H・Key)→106.07円。「買い」24銭。
※決済価格は、15分足チャートの直近の高値でした。

今日は上値が重く売り圧力が強い展開。
海外トレーダーさんたちがいうには、円でドルを買っている中国人投資家に対してアメリカはよく思っていない、とのこと。
日本はとばっちり。

設定レンジ内では、上限、下限が目標価格。

個人的には、先ほど「売り」ポジションを持った106.05円(Pivot 1H・R1)がどこまで延びてくれるか、現在チャートとにらめっこしています。
今日は「売り」で対処してみようと思っています。

 

※「愛菜の実戦トレード」の内容は、あくまでも書いている時点というのが前提ですから、要人発言や報道で相場の流れが変わったり、経済指標の発表直前の価格次第では考えていたように動かないことがあったりするので注意してください。

※欧州勢が参入してくる午後3時~午後4時と、アメリカ勢が参入してくる午後10時前後には、相場の流れが大きく変化することがありますから注意が必要です。

 

一週間のお休みがあけて、またこのBlogでお会いできることを楽しみにしています。
情報収集してパワーアップした愛菜で、トレード狂を発揮したいです。

今週もありがとうございました。
暑い夏、ご自愛ください。

天野 愛菜(まな)