昨日は天気もよかったのでひとりドライブ。

警官登場

私の住んでいるところは観光地に近いので、平日は軽トラックがネズミのように走り回っていますが、休日ともなると県外ナンバーや大型の車で賑わいます。
紅葉シーズンに入る少し前。近所の農家のおばさんが自分の畑で収穫したというナスを持ってきてくれた時に、付近の渋滞を避ける裏道の地図をくれました。

昨日も教えられたその裏道を、清水翔太さんの曲を聴きながらご機嫌で走っていました。
すると小高い山の中腹のカーブを曲がった先で
「止まってください」の赤くて大きな旗が目の前に飛び込んできました。
「えっ? これは何の展開?」と思っていると、こっち来い、こっち来いの警官の手招き。
とっさに頭に浮かんだのはスピード違反。
どこにレーダーを仕掛けていたの?
でもこの狭い林道で違反するほどのスピードなんて出せないし、だいたい速度制限の標識すらないのに…。
それともお酒の検問?まだ昼間だよ!

検問

近づいてきた警官が窓を開けるように催促しました。
「免許証と車検証をお願いします。」
どこにあったっけ? そうそう免許証はお財布の中。車検証はダッシュボード。
免許証と車検証を渡すと、車検証を確認したあと、その警官は私の顔と免許証の写真を見比べたあとで、なんと私の免許証番号を無線で照会するではありませんか!
本当に、これはどういうこと?
私は何かしたの?とドキドキ感がMAXになりました。
まるで、ポジションとは逆に大きく動いた時の焦り感と同じかそれ以上!

私はいつもバックの中に忍ばせている一通の封筒を握りしめていました。
診断書。
そこには、精神科の先生に書いてもらった「性同一性障害で加療中」と書かれてあります。
そう、女装していました。

「連行」の文字が頭をよぎる

次にその警官が発した言葉までの時間はせいぜい2~3分間くらいだったのしょうが、私には数時間にも思えました。
「気をつけて行ってください。この先の国道は紅葉シーズンの渋滞ほどではないけどいつもより車が多いから。」と言って免許証と車検証を返してくれました。
運転免許証には性別の記載はないけいど、顔写真は背広にネクタイだから、女装していることが明らかです。
だから公序良俗に反する嫌疑で、パトカーの押し込まれてどこかに連れて行かれることも覚悟していました。
でも、女装についてのおとがめもありませんでした。

ほっとした気持ちがついつい聞いていました。
「なんの検問ですか?」
「この道はスポーツ自転車が関係する事故が多くなってきているので、スピードを出して下ってくる自転車に止まってもらっているんだ。でも今日は、天気はいいけど寒いから自転車はほとんど来ない。それで暇だから車を止めているわけ。」
「そうなんですか。ご苦労様です。」と言って走り出そうとすると、私の足元のヒールを見て
「今度、車を運転するときはパンプスにしたら。この辺の女の人はみんな運動靴かパンプスだよ。」と。続いて、
「今月は、昼間は一時停止の取り締まりで、夜間はお酒の検問をあちこちでやるから気をつけてね。」
いい人だ、と思いました。

follow my heart ~心のままに~

性同一性障害の治療を本格的に受け始めたのが30歳になるか、ならないかの時でした。
もうその年齢では遅すぎたようです。
小学生の頃から性に対する違和感があったのですが、その気持ちを押さえ込みながら実社会では完全に男性で生活していたので今さら女性になってどうする、という考えが精神科の先生方の根底にありました。
ですからこの障害は、心の問題だからと催眠療法で「私は男である。これから私の本来の姿である男を取り戻す。」などと呪いのような言葉で心を拘束したこともありました。
そんな混沌とした悩みを抱えて年齢を重ねていくうちに、だんだんと性別にこだわる愚かさみたいな心に支配されていきました。面倒くさくなったのかな。

ただ私は本当に弱い人間なので、周りからの蔑視や陰口、興味の対象にされていることに耐えきれなくなって、今年の春から山の中で、ひとりで生きていくことにしました。

そんな私の今の大好きな言葉が、follow my heart。心のままに、です。

昨日のおまわりさんは、こんな人間的にも中途半端な私を受け入れてくれたように思えて、とっても嬉しいドライブになりました。

 

ドル円/今日の設定レンジ
上限は112.91円。下限は112.07円です。

最近の月曜日の東京時間は積極的に動かなくなってしまいました。どうしてなんでしょう。

日本の株価は上昇。しかしそれは7割を占める外国人投資家による力わざ。

その人たちはクリスマスに向けていつ頃決済するのでしょうか。

そうしたら、円をドルに換金するから、円売りドル買い。

さぁ、今日も頑張ります。