常勝必見の「ドル円/今日の設定レンジ」は毎日更新⇒

こんにちは。天野愛菜です。

注目はなんと言っても
「21:30 米国・10月非農業部門雇用者数変化[前月比]・10月失業率・10月平均時給[前月比] [前年同月比]」。
それらをまとめて「雇用統計」。

21:30 米国
① 10月非農業部門雇用者数変化[前月比] 予想:19万人 前回:13.4万人

② 10月失業率  予想:3.7% 前回:3.7%

③ 10月平均時給[前月比] 予想:0.2% 前回:0.3%

④ 10月平均時給[前年前月比] 予想:3.2% 前回:2.8%

 

雇用統計の先行指数のふたつ

ADP雇用統計 [前月比] 
2018/10/31 (水) 21:15
結果:22.7万件 予想:18.9万件 前回:23万件
9銭上昇

※ADP雇用統計は、米国の大手給与計算アウトソーシング会社であるADP(Automatic Data Processing社)が算出・公表する雇用に関する指標で、今日の「非農業部門雇用者数の先行指標」として注目されています。

チャレンジャー人員削減数 [前年比]
2018/11/01(木)20:30
結果:153.6% 予想:–% 前回:70.9%
6銭下落

※チャレンジャー人員削減数とは、米国の雇用コンサルティングや再就職支援するチャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマス社が調査し発表する解雇や人員削減者数を測る指標です。
人員削減数が上がると景気後退と判断され、ドルが売られやすくなるのが特徴です。
現時点でははっきりしていませんが、昨日の結果が極端に悪かった点については、人員を削減したというよりも、採用出来なかったための結果ではないかと推測されています。

 

トレードする上で基本になる数値は「市場予想」

市場予想とは、金融機関や大手ファンドのアナリストが算出したものを金融関係情報会社が集計して公表しているものです。

それが「市場のコンセンサス(予想中央値)」といわれていて、私たち市場参加者が意識することとなります。

その予想を元にトレードするので、それがいわゆる「市場のコンセンサス(合意)」になるわけです。

この「合意」は、各国の中央銀行や財務当局、政治家が無視することの出来ない存在。

「指標の結果はよかったのに、市場予想を下回ったので下落した」とよく後付けの解説でよく聞く言葉になります。

見方を変えれば、株価を下げようとか、ドル円を下げようとか金融情報会社が公表する予想によっては、意図的に価格変動を起こすことができることになるそうです。

 

まぁそんな話は忘れてもらって…

 

今回の雇用統計で注目されている市場予想

③ 10月平均時給[前月比]
予想:0.2% 前回:0.3%

10月平均時給[前年前月比]
予想:3.2% 前回:2.8%

 

海外トレーダーのサイトや私に考えを求めてくるメールには、

「④ 10月平均時給[前年前月比] 予想:3.2% 」が高過ぎないか、ということです。

 

今夜の雇用統計はいかに

一般的な見方をすると、先ほどの先行指数や最近の経済指標から考えると、今日の雇用統計の指数については、「好調・ドル高」と判断されています。

しかし市場予想の「10月平均時給[前年前月比] 予想:3.2%」を上回らなければ、これが急落を招くことになる、と考えられています。

 

そして来週に控えた中間選挙まで視野にいれると

現時点で海外トレーダーは、結果を受けて、ドルは全通貨に対して上昇と考えています

理由はふたつ。
ここに来て共和党の支持率が上がってきていること。
そして下院で民主党が過半数を得ても、議会採決では個別交渉でなんとかなる数字の範囲内で収まるだろうと思われているからです。

 

それならば今晩の雇用統計での買い上げは限定的になるばかりか、逆にドル安に調整して中間選挙でドルを買い上げるということがあってもおかしくありません。

結論を言えば、今日の雇用統計では急落に注意ということです。

昨日の主な経済指標の結果

23:00 米国
10月ISM製造業景況指数
結果:57.7 予想:59 前回:59.8

⇒昨日は全通貨に対してドル売りが優勢でした。

そのような中での「ISM製造業景気指数」の発表がありました。行われました。

結果は2ヶ月連続で低下。市場予想も下回って4月以来の低水準。

しかし景気の拡大と縮小の節目である「50」は26ヶ月連続で上回りました。

米供給管理協会(ISM:Institute for Supply Management)のサイトで詳細をみると、
輸出指数が、前回は56.0であったのが、今回は52.2で、約2年ぶりの水準に落ち込んでいたことがわかりました。

今回の下落は、この輸出の落ち込みに焦点があたったようです。

しかしそのまま下落していくのか、と思っていましたが、あれ?上昇。

ヘッドラインニュースに「トランプ大統領が習近平国家主席と貿易について協議」と流れてきました。

ISM製造業景況指数の悪化で、下落していくはずのドルにストップがかかりました。

絶妙のタイミングでした!

そういうことなのね、とドル買いにシフトしようと思っていたら、下降トレンドラインに抑えられてしまいました。

その理由は、習近平主席との電話会談をした、というだけで具体的な内容が伝えられなかったので為替の上昇は限定的なものになりました。

しかしアメリカの株価上昇には、大きく貢献。

ダウの3日間連続で200ドル以上の上昇は7ヶ月ぶりでした。

トランプ大統領にとっては、来週に控えた中間選挙戦略の一環だったのしょう。

 

昨日のトレード 利益36銭

○下限・第1ターゲットまで

昨日の「ドル円/今日の設定レンジ」
上限は112.97円。下限は112.72円。

上限越えのターゲットは
113.10円、113.28円、113.39円。
下限越えのターゲットは
112.67円、112.53円、112.41円。

1回目 19:10
設定レンジ上限112.97円→112.78円。「売り」19銭。

⇒ドル円はユーロの上昇につられて緩やかに上昇して、19時に設定レンジ上限を越えましたが節目の113.00円で押さえ込まれました。
「売り」でエントリーしてから2時間20分後ー

21:30
米国 7-9月期四半期非農業部門労働生産性・速報値[前期比] 米国 7-9月期四半期単位労働コスト・速報値(前期比年率)
米国 前週分新規失業保険申請件数

どうせ悪い数値だろうからこのまま設定レンジ下限を目指そうと思っていたら、なんと上昇。
戻ったところの112.78円で決済しました。

思い込みはやっぱりダメですね。
実際に数値が悪かったのは、7-9月期四半期非農業部門労働生産性・速報値[前期比]だけでした。

 

2回目 22時
112.84円→設定レンジ下限・第1ターゲット112.67円。「売り」17銭。

⇒ダウが上昇し10年債利回りの下落。いつものパターン。
時間外でもダウは堅調だったので、待ち構えて「売り」エントリーでした。
そして「23:00 米国・10月ISM製造業景況指数」に決済しました。

その後チャンスがあったらエントリーしようと思って2時間ほど待ちましたが、インディケーターのなかでは早めに反応するRSIですら各時間足の方向がバラバラでしたので、日本時間午前1時、アメリカに人たちはランチタイムに入る時間に昨日のトレードは終了しました。

一昨日のエントリーは1回。昨日は2回。
なんだか悲しい…。

 

今日のドル円に影響を与えそうな経済指標

※発表時間ですぐに相場が反応したり、ドル円以外の通貨を経由して影響を受けたり、発表時の価格がそれ以降の相場の参考レートになったりします。

11月2日(金曜日)
米国  9月貿易収支
米国  雇用統計

16:00
ドイツ 9月輸入物価指数[前月比] ドイツ 9月輸入物価指数[前年同月比]

17:55
ドイツ 10月製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)

18:00
ユーロ圏 10月製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)

18:30
英国 10月建設業購買担当者景気指数(PMI)

21:30
米国 10月非農業部門雇用者数変化[前月比]
米国 10月失業率
米国 10月平均時給[前月比]
米国 10月平均時給[前年同月比]
米国 9月貿易収支

23:00
米国 9月製造業新規受注[前月比]

 

★愛菜のひとりごと★

私の雇用統計やその他注目されている指標時のトレードは逆張りです。
上昇局面の場合、上がり切ったところで売るーという理屈は理屈であって実戦には使えないので、あらかじめ下落するポイントを定めておきます。
基本は1時間ピボットのR3に「売り」ポジションを設定しておくというもの。
その前の1時間の変動幅やトレンドラインを見てR2であったりします。
そして掛かった価格から、さらに上がったら、15分足のボリンジャーバンドで判断して「売り」。俗にいう禁じ手の「ナンピン」です。

余談ですが先週金曜日(26日)の米国GDPの時は、そうやって上がったところから少し下がった設定レンジの上限112.16円から「売り」で入って、「今日のトレード戦略」でお伝えしていた111.63円で「決済」して53銭の利益を獲得しました。

 

2018/11/02日(金曜日)
ドル円/今日の設定レンジ
上限は112.84円。下限は112.56円です

ターゲット

設定レンジの上限を越えたらー
113.00円、113.16円、113.35円がターゲット。

設定レンジの下限を越えたらー
112.37円、112.15円、112.02円をターゲットとします。

※設定レンジ内では、設定レンジの上限が抵抗線として上値を押さえ、設定レンジの下限が支持線として下値を支える目安となりますから気を付けてください。
また設定レンジの上限や下限を越えた後は、上限や下限が支持線や抵抗線となります。

 

「ドル円/今日の設定レンジ」設定レンジ内の移動平均線(75)に注意

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「ドル円・日足」113.16円を越えて今週を終えられるか

20181102_duy_p

 

今日のトレード戦略

今日は、ブログの更新前に設定レンジの上限を上抜けてしまいました。

ごめんなさい。

 

これは中国の上海総合株価指数の上昇を受けたもの。

さっそく早出のドイツ人トレーダーからメールがありました。

「MANA、これは中国人が上海総合株価の上昇を歓迎した中国人投資家による買い上げ。我々は追随しない。長続きはしないから安心して」と。

 

つまり欧州勢は、今日の取引にやる気満々でもうスタンバイしているとうこと。

 

今日も頑張って、週末を迎えましょう。

愛菜