常勝必見の「ドル円/今日の設定レンジ」は毎日更新⇒

こんにちは。天野愛菜です。

午前中の日経平均株価の下落に呼応するように「ドル円」も下落。

なぜ日経平均株価は下落しているのでしょうか。

それは、日本株に投資している外国投資家の7割は欧州人で、彼らが「英国のブレグジット不安」からのリスク回避で日本株や円を、自分たちの通貨・ユーロに転換しているからです。

ユーロドルも下落。

こちらは「英国のブレグジット不安」から欧州リスクを想定する米系ファンドがユーロを売って、自国通貨のドルを買い戻しているから。

欧州人は円をユーロに換えて、米国人はユーロをドルに換えて引っ張りっこ。

最終的には米国人が勝つのですが、米国市場が開く前にユーロを調達しておこうとする欧州側の作戦です。

発端は英国議会の行方

来週の11日(火曜日)に英国議会の下院でメイ首相が提案している「EU離脱の合意案」の採決が予定されています。

今朝までの英国報道を読む限りでは「否決」の可能性が大きいです。

最近様子が変わってきたのは、「EU離脱合意案」が英国の閣僚会議で承認された直後から。

そもそも下院は、保守党・労働党ともにEU残留派が多いのです。

その理由は、ほとんどの議員のスポンサーがEU自由貿易圏で商売をしている英国企業だから。

そんなこともあって欧州委員会は事前に、下院議員のスポンサーである英国企業に根回しをしていました。
「最終的には賛成するように議員に念押ししておいてね。そうしたら離脱後もEU自由貿易圏での商売はいままで通りだよ」と。

 

英国企業にとってはEU自由貿易圏での今まで通りの商売が出来ればいい。

英国政府は、EUへの拠出金をなくしたい。

その両者の落としどころが「EU離脱合意案」に盛り込まれているはずが、どうもEUに有利なだけではないか、という疑問が出できたのです。

 

英国の漁業権から雰囲気が変化

英国も日本と同じで海に囲まれた島国です。

豊富な漁場に恵まれています。

そこに目をつけた、フランスをはじめとする漁船の大群が、英国海域内まで押し寄せてきて違法操業。

英国人はそのニュースを見るたびに、怒りがこみ上げていました。

そのようなこともあって、EUを離脱をするのだから念願の英国領海内での操業禁止が明記されていなければならないのに、「EU離脱合意案」ではその逆

英国がEUを離脱したらEUには監督責任がなくなる。つまり海域は自由になる、と受け止められる内容があったので、EUに対する不信感を英国企業が持つようになったのです。

「英国政治劇場」が英国全土巻き込んだ「英国離脱劇場」に大きさを変えた印象になりました。

 

欧州投資家はリスク回避をはじめた、ということを念頭に、ユーロ/ドル・ユーロ/円・ポンド/ドルの値動きに注視しながら、今日はトレードしていきましょう

昨日の主な経済指標の結果

19:00 ユーロ圏
10月 小売売上高 [前月比]*
結果:0.3% 予想:0.2% 前回:-0.5%

10月 小売売上高 [前年同月比]*
結果:1.7% 予想:2.1% 前回:0.3%

21:00 米国
MBA住宅ローン申請指数 [前週比]*
結果:2.0% 予想:—- 前回:5.5%

★ユーロ圏の小売売上高は思ったよりもよかったです。
★米国 MBA住宅ローン申請指数は、FRBの利上げで住宅ローン金利も上昇しているのが、低水準の理由です。

昨日のトレード 利益61銭

○上限。第2ターゲット

昨日の「ドル円/今日の設定レンジ」
上限は113.03円。下限は112.65円。

上限越えのターゲットは
113.10円、113.20円、113.30円。
下限越えのターゲットは
112.57円、112.45円、112.35円。

昨日は「愛菜の実戦トレード」で書いた通りに、日本時間は「買い」、欧州時間は「売り」、そして米国時間は「買い」でトレードしました。
動きは少なかったですが、そのような感じになりました。
うまくトレードできましたか?

———-日本時間———-
1回目 14:15
設定レンジ上限113.03円→113.08円。「買い」5銭。

2回目 14:45
設定レンジ上限113.03円→113.07円。「買い」4銭。

3回目 16:15
設定レンジ上限113.03円→第1ターゲット113.10円。「買い」7銭。

———-欧州時間———-

4回目 17:00
第1ターゲット113.10円→113.00円。「売り」10銭。

5回目 17:30
設定レンジ上限113.03円→112.97円。「売り」6銭。

6回目 18:00   「愛菜の3MAトレード」1分足
113.00円→112.97円。「売り」3銭。

7回目 18:30 「愛菜の3MAトレード」1分足
113.00円→112.95円。「売り」5銭。

8回目 19:45
設定レンジ上限113.03円→112.93円。「売り」10銭。

———-米国時間———-

9回目 22:00 「愛菜の3MAトレード」5分足
112.98円→第1ターゲット113.10円。「買い」12銭。

10回目 23:30「愛菜の3MAトレード」5分足
113.05円→第2ターゲット113.20円。「買い」15銭。

★一昨日は動きが激しくて疲れて、昨日は動きが緩慢で疲れました。

今日のドル円に影響を与えそうな経済指標

※昨日の米国は、急遽決まったブッシュ元大統領の死去に伴う「国民追悼の日」になって、市場は休場。
その関係で、今日に変更になった経済指標の発表を青色にしておきました。
ご確認ください。

※発表時間ですぐに相場が反応したり、ドル円以外の通貨を経由して影響を受けたり、発表時の価格がそれ以降の相場の参考レートになったりします。

12月6日(木曜日)
オーストリア OPEC総会
米国 10月貿易収支

8:50
日本 前週分対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債)
日本 前週分対外対内証券売買契約等の状況(対内株式)

16:00
ドイツ 10月製造業新規受注(前月比)
ドイツ 10月製造業新規受注(前年同月比)

21:30
米国 11月チャレンジャー人員削減数(前年比)

22:15
米国 11月ADP雇用統計(前月比)

22:30
米国 7-9月期四半期非農業部門労働生産性・改定値(前期比)
米国 10月貿易収支
米国 前週分新規失業保険申請件数
米国 前週分失業保険継続受給者数

23:45
米国 11月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値)
米国 11月総合購買担当者景気指数(PMI、改定値)

24:00
米国 11月ISM非製造業景況指数(総合)
米国 10月製造業新規受注(前月比)

♥ 愛菜の用語解説 ♥

ADP雇用統計

米国で、給与計算サービスを請け負う民間業者ADP(Automatic Data Processing社)が算出・公表する雇用に関する調査結果です。2006年5月から発表が開始されました。
毎回、米国労働省が発表する非農業部門雇用者数変化(雇用統計)の2日前に発
表されることから、米雇用統計の先行指標として注目されています。
実際の数値は、労働省発表の非農業部門雇用者数変化(雇用統計)とでは違いがありますが、雇用状況の傾向は判断できます。

貿易収支

輸出額(国内に入ってきた金額)から輸入額(国外に出て行った金額)を差し引いたもの。経常収支の一部として算出されます。
輸出額が輸入額を上回れば貿易黒字、反対に輸出額が輸入額を下回れば貿易赤字ということです。
米国では、商務省が発表。
とくに米国は、多額の貿易赤字を抱えているので、貿易収支の動向が注目されています。

購買担当者景気指数(PMI)

「PMI」(Purchasing Manager’s Index)とも言われ、製造業・建設業とサービス部門などに分けて、企業の購買担当者に直接調査した結果をもとに算出された指数。
購買担当者は、現在の生産量・在庫や受注残をもとに数ヶ月先の景気を予測して「仕入れ」を行うので、市場は近い将来の景気動向を占う「先行指数」として注目。
購買担当者景気指数(PMI)の「速報値」は当月下旬に概要値、「改定値」は翌月初旬に確定値と発表されますが、とくに「改定値」は月初めに政府機関が発表する同種のデータに先行して発表されるので、市場の注目度は高いと言えます。
米国・EU・イギリス・ドイツなどは、英国民間調査会社・マークイット(Markit)、
中国は、中国のディアの財新(Caixin)が、マークイットと共同で調査したものを発表します。
なお中国においては、中国国家統計局が発表するPMIは大手国営企業、財新(Caixin)が発表するPMIは、中小企業を主な対象としていることに注意が必要です。
また財新(Caixin)は、「速報値」の発表はしていません。
そして日本では、同様の指数は「日銀短観」で発表されます。

ISM景況指数

全米供給管理協会(Institute for Supply Management)が発表する米国における景気指数。
ISM製造業景況指数は毎月第1営業日
ISM非製造業景況指数は毎月第3営業日
に発表されます。
製造業および非製造業の購買担当役員に、生産・新規受注・在庫・雇用などの項目に関して、1ヵ月前と比較して「良い」「同じ」「悪い」の三者択一のアンケートに回答してもらったものを指数化しています。
月初めの発表なので、PMIとならんで「先行指数」と捉えられていますが、FRBが金利の先行きを見極める基準としていることもあって、米国ではPMIよりも重要な指数です。

2018/12/06日(木曜日)
ドル円/今日の設定レンジ
上限は113.16円。下限は112.73円です

ターゲット

設定レンジの上限を越えたらー
113.23円、113.30円、113.38円がターゲット。

設定レンジの下限を越えたらー
112.68円、112.60円、112.52円をターゲットとします。

※設定レンジ内では、設定レンジの上限が抵抗線として上値を押さえ、設定レンジの下限が支持線として下値を支える目安となりますから気を付けてください。
また設定レンジの上限や下限を越えた後は、上限や下限が支持線や抵抗線となります。

「ドル円/今日の設定レンジ」下落基調

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「ドル円/日足」上昇トレンドラインを割り込んでいます

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愛菜の実戦トレード 今日の予想・攻略法

今日注目の経済指標の発表はー

・22:15 米国 11月ADP雇用統計(前月比)
・22:30 米国 10月貿易収支
・24:00 米国 11月ISM非製造業景況指数(総合)

市場では、内容はどうあれ「ドル高」といわれています。
その理由はふたつ。
・米国の12月はドル需要が旺盛なので、今日あたりからドルの仕込みに入ります。
・欧州や中国不安があるので、米国人のリスク回避の心理状態もあるはずです。

しかし私は、発射台の価格次第と考えています。

★正午現在の
「ドルインデックス」=買い
「米国10年債利回り」=売り
「ユーロドル」=ドル買い
「ユーロ円」=売り
「ダウ先物」=売り

欧州市場が開いて欧州株価が下落すると、米国市場までドル円は「売り」が基本なのですが、アメリカ人が早起きして、更にユーロを売ってドルを買い戻せばドル円は「買い」に転換します。

欧州時間になって、英国による「EU離脱合意案」に対するナーバスな報道があると、ドル円もつられて「下落」。

そうなると112.50円・112.30円・112.10円が底値として意識されます。

 

今日のトレードでは、午後5時と午後10時半のドル円の価格はしっかりと押さえます。

その価格から、トレードしている時点での値幅に注意です。

現在のドル円は30銭以上も離れてしまうと、戻しへの戦意喪失感がディーラーさんたちを包みます。

今日はきっとこんなことを考えます。

「明日の雇用統計の結果はいいはずだから、明日に期待。今日は帰ろう」と。

 

今日のトレードの基本戦略は、米国時間までは「売り」。
それからはアメリカ人に素直に従います。
当然、設定レンジは厳守です。

 

※「愛菜の実戦トレード」の内容は、あくまでも書いている時点というのが前提ですから、要人発言や報道で相場の流れが変わったり、経済指標の発表直前の価格で考えていたように動かないことがあったりするので注意してください。

※欧州勢が参入してくる午後3時~午後4時と、アメリカ勢が参入してくる午後10時前後には相場の流れが大きく変化することがありますから注意が必要です

今日も、頑張りましょう、ね。

今日はチャートを少し遠くから眺めてトレードしましょう。

愛菜