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チャイナショックの再来か

こんにちは。天野愛菜です。

昨日は 人民元のオフショア(本土外市場)で1ドル6.969元になりました。
先週は少し下がりましたが、このところまた上昇してきました。

投資家の不安は-

「人民元が対ドル7元を超えると、2015年のチャイナショックのときのように、中国の資金が海外に流出して中国経済がさらに不安定となる。そして中国経済の凋落が世界経済に大打撃を与える」というものです。

 

昨日の環球時報の論説

さてそのような懸念に対して昨日、人民日報系列の英語版である「環球時報」が次ぎのように伝えました。

要約すると

「対ドル7元を超えても、それはファンダメンタルズの問題で実態経済には影響はない。

問題は、中国の外貨準備が3兆ドルを下回ることにある。

つまり中国人民銀行が、外貨準備金を使って対ドル7元以下にしようとすることである。

対ドル7元以下を守る必要はない。」

 

誰に何を伝えているのか

これは誰に対して、どのようなメッセージを伝えたいのだろうか、と考えてしまいました。

私に対して言っているのなら、(そんなことはあり得ないけど)
「人民元は対ドル7元を超えても、外貨を取り崩してまでも対ドル7元以下にはしないから、ドル高になります。しかしそのうちに、アメリカの輸出企業は困ってアメリカの経済の見通しが悪くなるから、ドル安・円高となります。」

 

中国の輸出企業に対して言っているのなら、
「元安になればなるほど、アメリカの関税分は相殺されるから心配しないで。」

 

中国の輸入企業には
「元安になっても、明日から輸入関税を引き下げるから心配いりませんよ。」

 

アメリカに対しては
「前回のチャイナショックのときは慌ててしまって、外貨準備金を取り崩したけど、今回そんなことはしないよ。中国はアメリカの国債を持ち続けているから喉元に刺さった骨はそのまま。それに中国人民銀行はすでに金融緩和を行い、国内に大量の資金を流しているから備えは万全。アメリカさん、どうしますか?」

そんな感じでしょうか。

 

この論説がどういう意味を持って、ドル円にはどのように影響があるか、あなたも考えてみてね。

 

昨日の主な経済指標の結果

19:00 ユーロ圏
7-9月期四半期域内総生産(GDP、速報値)[前期比] 結果:0.2% 予想:0.4% 前回:0.4%

7-9月期四半期域内総生産(GDP、速報値)[前年同期比] 結果:1.7% 予想:1.8% 前回:2.2%

10月経済信頼感
結果:109.08 予想:110.0  前回:110.9

10月消費者信頼感(確定値)
結果:-2.7 予想:-2.7 前回:-2.7

⇒経済の鈍化傾向を示すものでした。ユーロドル急落。
この状況が続けば、年率で換算すると1%を割り込む計算になるので、来年以降のユーロ圏の経済見通しは暗いものです。
そうなると更にドル高が加速されます。

 

22:00 米国
8月ケース・シラー米住宅価格指数
結果:213.72 予想:– 前回:213.76

8月ケース・シラー米住宅価格指数[前年同月比] 結果:5.5% 予想:5.8% 前回:5.9%

⇒為替・株式市場に影響なし。想定内であったということです。

 

23:00 米国
10月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
結果:137.9 予想:136 前回:138.4

⇒ドル円は、市場予想より結果はよかったのに瞬間的に上がらず。
しかし5分後にドル買い派が奮闘するものの押し戻されました。
一方のアメリカ株価は上昇。消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)は株価に経済の先行きに安心感をもたらしました。

 

昨日のトレード 利益69銭

○上限・ターゲット オールクリアー

昨日の「ドル円/今日の設定レンジ」
上限は112.71円。下限は112.30円。

上限越えのターゲットは
112.79円、112.87円、112.97円。
下限越えのターゲットは
112.21円、112.12円、112.03円。

1回目 16:00
設定レンジ上限112.71円→第1ターゲット112.79円。「買い」8銭。

⇒欧州勢はドル買いで参入。
私はてっきり売りで入ってくると思っていましたが、ユーロドルが強烈な「売り」でした。
相場の意識はユーロドルへ。
ドル円派は「いいのかなぁ」という感じでこっそり上昇。

 

2回目 18:00
第1ターゲット112.79円→設定レンジ上限112.71円。「売り」8銭。

⇒一気に落ちた感じでしたね。しかし設定レンジ上限を下回ったところで急ブレーキ。

 

3回目 18:30
設定レンジ上限112.71円→第2ターゲット112.87円。「買い」16銭。

⇒ユーロ圏のGDPが予想通りに悪かったのでユーロドルは急落。
ドル円は見向きもされず、という感じでした。

 

4回目 20:30
第1ターゲット112.79円→第2ターゲット112.87円。「買い」8銭。

⇒ユーロドルの大波に比べるとドル円は凪。

 

5回目 21:30
第2ターゲット112.87円→第3ターゲット112.97円。「買い」10銭。

⇒第3ターゲットが天井になりました。

 

6回目 23:00
第2ターゲット112.87円→112.90円。「買い」3銭。

⇒10月消費者信頼感指数の発表。
10分耐えて3銭…。

 

7回目 23:20
第2ターゲット112.87円→設定レンジ上限112.71円。「売り」16銭。

⇒エントリーした後、5分足チャートでは上下にヒゲの連続。これにはドキドキしました。
でも下がり始めたらドンドンローソク足が下に伸びてくれて助かりました。

 

今日のドル円に影響を与えそうな経済指標

※発表時間ですぐに相場が反応したり、ドル円以外の通貨を経由して影響を受けたり、発表時の価格がそれ以降の相場の参考レートになったりします。

10月31日(水曜日)
日本 日銀金融政策決定会合、終了後政策金利発表
日本 日銀展望レポート
日本  日米財界人会議
日本 9月鉱工業生産・速報値[前月比]
中国  10月製造業購買担当者景気指数(PMI)

14:00
日本 9月新設住宅着工戸数[前年同月比] 日本 10月消費者態度指数・一般世帯

15:00
ドイツ 9月小売売上高指数[前月比] ドイツ 9月小売売上高指数[前年同月比]

15:30
フランス 7-9月期国内総生産(GDP、速報値)[前期比]

15:30
日本 黒田東彦日銀総裁、定例記者会見

17:00(前後があるかも知れません)
日本  日銀展望レポート

19:00
ユーロ圏 9月失業率
ユーロ圏 10月消費者物価指数(HICP、速報値)[前年同月比]

日本 外国為替平衡操作の実施状況(介入実績)

20:00
米国 MBA住宅ローン申請指数(前週比)

21:15
米国 10月ADP雇用統計[前月比]

21:30
米国 7-9月期四半期雇用コスト指数[前期比]

22:45
米国 10月シカゴ購買部協会景気指数

23:30
米国  週間原油在庫統計

 

★愛菜のひとりごと★
今日の注目はふたつ。

ひとつ目は、予定では17時公表となっている「日銀展望レポート」。

海外のトレーダーから、昨夜になって急に問い合わせが増えてきました。
「日銀が長期金利の変動性を高めるために買い入れの方法などを変更するらしいが、その概要でも教えてほしい。」というものです。
当然、「私ごときが知るはずもないでしょう。」と多数のコピペ返信。

要は、「日銀が金利上昇を容認するようなことにでもなれば、新興国からの資金がアメリカのみならず日本にも還流されて、世界経済に深刻な打撃を与えるから心配だ」ということです。
日銀の公表が、海外市場に合わせた時間となるので、いっそうの注目を集めています。

 

ふたつ目は、ADP社が発表する「雇用調査レポート」。
労働省の非農業部門雇用者数より二日前に発表。
雇用統計の先行指標としての位置づけ。

市場予想は、ADP雇用統計も労働省の非農業部門雇用者数も19万人。

先月のADP雇用統計が市場予想よりよかったので、労働省の非農業部門雇用者数もいい数字でドル円は上昇しました。

 

2018/10/31日(水曜日)
ドル円/今日の設定レンジ
上限は113.33円。下限は113.04円です

ターゲット

設定レンジの上限を越えたらー
113.42円、113.51円、113.64円がターゲット。

設定レンジの下限を越えたらー
112.95円、112.79円、112.68円をターゲットとします。

設定レンジ内では、設定レンジの上限が抵抗線として上値を押さえ、設定レンジの下限が支持線として下値を支える目安となりますから気を付けてください。
また設定レンジの上限や下限を越えた後は、上限や下限が支持線や抵抗線となります。

 

「ドル円/今日の設定レンジ」上昇トレンドラインがしっかり

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「ドル円・日足」上昇トレンドラインはまだ出来ていません

20181031_duy_p

 

今日のトレード戦略

昨日のユーロ圏のGDPを年率換算してみたら、少しヤバいかもという心理が働いてドルが全般通貨で強含みです。

今日は月末ということもあって、今月4日の114.54円まではムリでも113.50円~114.00円を目指すという声がチラホラ聞こえてきます。

ドル円は、アメリカ10年債利回りを意識しながらの展開になるのでしょう。

上がっても下がっても追随一本。

今日も頑張りましょう、ね。

愛菜