ドル高誘導発言に注意

こんにちは、天野愛菜です

アメリカ経済が堅調ななかで、内需要因で米国製造業も持ち直しの機運があります。

しかしホワイトハウスも米国財務省も、ドル円でいえば110円後半以上のドル高は、輸出が増えても利益率換算では横ばいになると分析しています。

株高を維持しながらドル安に誘導し、農業も含めた外需を推進したい。
なんとも難しい舵取りです。

今、海外トレーダーさんたちの間では、
「トランプ大統領が利下げに言及したら、ドル安誘導の意思があると思っていいのではないか。」と言われています。

香港問題

トランプ大統領が先週、「香港人権民主法案」に署名しましたが、この法案は反対1票のほぼ全会一致で成立しました。
仮にトランプ大統領が署名を拒否しても、議会に差し戻されれば、簡単に3分の2以上の賛成で成立してしまうことは、中国政府も承知していたこと。

それよりも習近平政権にとっての喫緊の課題は、香港デモを裏で操っているとされている江沢民一派俗にいう上海族の排除、あるいは分断。
その思いを知っているトランプ大統領は、先日のblogでも書きましたが、習近平国家主席に頑張れエールを送っています。
「香港人権民主法案の運用は具体的には決まっていないけど、中国要人のアメリカにある資産を凍結することも考えられる。その選別には習近平国家主席の了解は得なければならないけどね。」と。

つまりこの「香港人権民主法案」で、ドル円は動かないでしょう。

米中通商協議

経済の先生方は、米中通商協議は決裂すると言いはじめていますが、「そうなのかな?そうなると中国には得るもの何もない。」という意見が、現場の人たちの考えです。

しかしその課程で報道される内容によって、ドル円も動いてしまいます。

中国政府の発言も、事情がわかっている人は、「この発言はアメリカに言ったものではなく、国内の反体勢力への牽制」という見方があるらしいですが、真意は別にあっても、フェイクであっても、すぐに反応するのが相場です。

今週のトレード

今週は、ドル安誘導発言と、中国発の要人発言に注意してリスク管理をしながらのトレードが基本です。

テクニカルで注目されているのが、週足一目均衡表の雲上限を上抜けていること。「三役好転」ということで上昇機運であることは確かです。

そして今週メインの経済指標は、ISMと雇用統計は堅調予想。

しかし最近は、結果に対する反応が鈍くなっています。
その理由は、大手ファンドの興味が各国の金利の動向にあって、そのサヤ取りをメインで為替を動かしているから。
こうなるとアメリカ国内の経済事情だけでは、ドル円の行方は読めません。

そこで今日の「愛菜の雑談」でひとつだけ言えることは、最終的に米中通商協議の第一段階が締結するにしても、このままの上昇ではうまみがないから、「フェイクでもいいから、一度大きく下げないかなぁ。」と下落を願っている人たちが多いことです。

 

先週金曜日(1日)のトレード 利益46銭

☆達成ターゲット/上限・第1ターゲット

先週金曜日(1日)の「ドル円/今日の設定レンジ」
上限は109.60円。下限は109.45円。

上限越えのターゲットは
109.67円、109.75円、109.83円。
下限越えのターゲットは
109.37円、109.30円、109.17円。

設定レンジ内のバランスラインは、109.54円。

―――日本時間―――

1回目 14:14
109.45円<設定レンジ・下限>→109.67円<上限・第1ターゲット>。「買い」22銭。

blogで書いた「買い」戦略。
決済は22:13。
細かく上下しながらの展開でしたから、途中からのエントリーはちょっと難しいパターンでした。

―――欧米時間―――

2回目 23:40
109.60円<設定レンジ・上限>→109.48円<Pivot 1H・S2>。「売り」12銭。

設定レンジ・下限の109.45円までいくと思っていましたが、あえなく粉砕。
戻ったところで決済しました。

ここから1分足チャートのボリンジャーバンドが収束開始。
当然、ローソク足は下値となった109.46円から上昇していましたが、109.50円で停滞。
そしてボリンジャーバンドが開いたと思ったら再下降。
時間を見たら0:55。
1時間Pivotが更新を待ってからのエントリー方が、先々の方向性が読めてきます。

3回目 1:00
109.50円<Pivot 1H・Key>→109.54円。「買い」4銭。

この決済は、5分足チャートで下降中の移動平均線(21)にぶつかったから。
これはわたしの、スキャルピング・トレードの鉄板決済。
この回は<Pivot 1H・R1>の1銭下でした。
次の買いエントリーは、この5分足の移動平均線(21)が水平になるまで待つのがベストです。

4回目 1:28
109.50円<Pivot 1H・Key>→109.42円<Pivot 1H・S1>。「売り」8銭。

この前の3回目の決済は1:08。
それから5分足の移動平均線(21)に押しつぶされること20分。
価格は109.50円<Pivot 1H・Key>まで戻されました。
こうなるとほとんどの場合が、このタイミングで「売り」になるのです。

以上、欧米時間のスキャルピングのご紹介でした。
いつもなら慌ただしい時間帯ですが、この日はゆっくり動いていたので、トレードしながら下書きが出来ました。

今週、注目されている経済指標

12月2日(月曜日)
・英国 トランプ大統領・英国訪問(~4日

24:00 米国 11月ISM製造業景況指数

12月3日(火曜日)
・英国 NATO首脳会議(~4日)

12月4日(水曜日)
・韓国 中国外相・韓国訪問

22:15 米国 11月ADP雇用統計(前月比)
24:00 米国 11月ISM非製造業景況指数

12月5日(木曜日)
・オーストリア OPEC総会

22:30 米国 10月 貿易収支

12月6日(金曜日)
・オーストリア OPECと非加盟産油国の閣僚会合

22:30 米国 11月・雇用統計
24:00 米国 12月ミシガン大学消費者態度指数・速報値

2019/12/02(月曜日)
ドル円/今日の設定レンジ
上限は109.72円。下限は109.50円です

ターゲット

設定レンジの上限を越えたらー
109.79円、109.92円、110.00円がターゲット。

設定レンジの下限を越えたらー
109.41円、109.32円、109.13円をターゲットとします。

設定レンジ内のバランスラインは、109.66円です。

※設定レンジ内では、設定レンジの上限が抵抗線として上値を押さえ、設定レンジの下限が支持線として下値を支える目安となりますから気を付けてください。
また設定レンジの上限や下限を越えた後は、上限や下限が支持線や抵抗線となります。

※設定レンジ&ターゲットはボラティリティ(変動)を考慮していますが、オーバーシュート(行き過ぎた動き)する可能性があることにも注意してください。

※為替レートや為替チャートはFX会社によって数値に差異がありますので、ここで表示した「ドル円/今日の設定レンジ」とは異なる場合があるので、値幅を中心に考えてくださ

「ドル円/今日の設定レンジ」1時間足

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愛菜の実戦トレード 今日の予想・攻略法

テクニカルは上昇。

中国政府は先日お伝えした「中国人スパイ」の国際的批判への反論、台湾への責任転嫁、そして中国人ネットユーザーの口コミ削除に大忙し。
そこでこの問題から目をそらすために、米中通商協議へのナーバス報道が出てくるかも、と噂があります。

欧米時間になって109.80円を1時間足のローソク足の終値が越えれば、上限・第3ターゲット110.00円を目指す展開。
ナーバスな報道で、109.30円を下回れば、下限・第3ターゲット1089.13円を目指すことになります。

今日のわたしのトレードは、109.80円を上抜けるまでは、細かく「売り」がメイン。
109.30円を下回れば、底値からの「買い」でいきます。

でも基本は「追随」です。

※「愛菜の実戦トレード」の内容は、あくまでも書いている時点というのが前提ですから、要人発言や報道で相場の流れが変わったり、経済指標の発表直前の価格次第では考えていたように動かないことがあったりするので注意してください。

※欧州勢が参入してくる午後3時~午後4時と、アメリカ勢が参入してくる午後10時前後には、相場の流れが大きく変化することがありますから注意が必要です。

お庭のカボス。
黄色の果実を見上げて、お札の束が一緒に自分の手元に落ちてくる状況を想像すると、お金が入ってくるんだって。
愛菜的には、意外と当たっている迷信です。

さぁ師走です。
今週も始まりました。
一年の総決算。集中して頑張りましょう。

天野 愛菜(まな)